筋ジストロフィーと闘うモーガン・ホフマンに“勇気の賞”
2022年 RBCヘリテージ
期間:04/14〜04/17 場所:ハーバータウンGL(サウスカロライナ州)
筋ジストロフィー、バイク事故を経て復帰するホフマン「叶えたい夢がある」
◇米国男子◇RBCヘリテージ 事前(12日)◇ハーバータウンGL(サウスカロライナ州)◇7121yd(パー71)
2017年に筋ジストロフィーと診断されたことを明かしたモーガン・ホフマンが2019年10月「シュライナーズホスピタルforチルドレンオープン」以来2年半ぶりのツアー復帰を果たす。「メジャー・メディカル・エクステンション(公傷制度)」の適用を受けて3試合の出場権を残しており、「世界でお気に入りのコースのひとつ。このコースでプレーするだけで、とても幸せな気分になる」と限定される出場資格を今大会に充てた。
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もともと2月「ザ・ホンダクラシック」での復帰を目安にしていたが、準備に向けてジムに行く道中でバイク事故を起こし、肋骨2本を折る事態に見舞われた。「私道だったんだけど、とても急坂で岩石の多い道に乾いた葉っぱのようなものがあって。そこでスピードを出しすぎてしまった」
今の状態は「良好」といい、筋力のほうも「一番ひどかったのは右胸筋だけど、曲げても感覚が戻ってくる。今はジムでどのぐらいハードなことができるのか見ているところ」と回復に向かっている。
苦しいリハビリを乗り越えるうえで、再びクラブを握って戦えるようになった時の目標は「一番は楽しむこと。それがプロでもアマチュアでも」と掲げていた。プロとして復帰にこぎつけたのは「ここで叶えたい夢がまだある」から。自分にプレッシャーをかけていた過去とは違って今は「楽しい」と言う。
「素晴らしい時間で、いいショットもあれば、ひどいショットも打ったりして。いいプレーをしたいし、結果が出れば特別だけど、今週は何が起きてもすでに成功だと思う」「自分と同じ立場のアスリートや健康意欲がある人なら誰しも同じことをすると思うし、自分が特別だとは思っていない。この立場に置かれたのは理由があると思うし、ただみんな自分自身を信じて乗り越えていけるように、自分も手助けしたいだけ」
アマチュア時代には世界1位に輝いたこともある32歳は「もちろん、トーナメントに参加するのは勝つためで、自分もまだ成し遂げられていない。だから(白)星を狙っていくべきだよね」と見据えるのはトップの座。「たくさんの笑顔を。美しいコースでゴルフができるし、一生懸命練習もしてきた」とこれまでの歩みに見合う活躍を誓った。