金谷拓実は開幕2日前に松山英樹と練習ラウンドを行った

◇米国男子◇バレロテキサスオープン 事前情報(29日)◇TPCサンアントニオ（テキサス州）◇7494yd（パー72）

今週日本で開催される「東建ホームメイトカップ」に前年王者の姿はない。昨年プロとしての2勝目（通算3勝目）を挙げた金谷拓実は1年後の今、米国遠征に身を置いている。「東建はもちろん出たかったですけど、これだけアメリカでスケジュールを組めるのは去年できなかったこと。一つひとつの試合を頑張ってランキングを上げられたから」と実感も湧く。

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前週の「WGCデルテクノロジーズ・マッチプレー」で下馬評を覆し、グループステージを突破した。9位タイの成績により、世界ランキングは63位から49位に浮上。トップ50に返り咲いたことで、次週の「マスターズ」（ジョージア州オーガスタナショナルGC）、翌週の「RBCヘリテージ」（サウスカロライナ州ハーバータウンGL）の出場権も手に入れた。

「先週、頑張ったから試合のチャンスも増えた。やり続ける、戦い続けることって大事だなと。自分らしさを出すというのは大事なことだと思った」

金谷拓実はコーチのガレス・ジョーンズ氏とも調整した

マッチプレーで敗退した翌日、今週の会場TPCサンアントニオでさっそく練習ラウンドを行った。一息つく暇もない。ナショナルチーム時代から師事するガレス・ジョーンズ・コーチから久々に直接指導を受けたことがうれしい。

コロナ禍の渡航制限により、オーストラリア在住のジョーンズ氏と再会したのは実に約2年ぶり。「ずっと（スイング）動画を送ったりはしていたんですけど。信頼しているので。やっぱり画面上と直接会うのとではぜんぜん違う。話せてよかったです」と、体の動きの確認やコース攻略への糸口を探す作業に積極的だった。

金谷拓実は”マッチプレー”で今度は松山に勝った

4月に一時帰国した後は、再びPGAツアーの来季出場権獲得に向けた戦いに挑むつもり。ノンメンバーとしてフェデックスカップポイントをさらに積み上げ、レギュラーシーズン中のシード獲得を目指すが、すでに入れ替え戦（コーンフェリーツアーファイナルズ）出場のボーダーラインは超えた。「ファイナルズももちろん、スケジュールに組んでいます。残り試合も（シード獲得のため）頑張りたい」

「『自分がどこでプレーしたいのか』というのは松山（英樹）さんにも言われたこと。それで行動も練習も変わってくると思う。自分の目指すところに向かって、やるだけなのかなと思います」と前だけを見つめている。（テキサス州サンアントニオ／桂川洋一）