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2022年 WMフェニックスオープン
期間:02/10〜02/13 場所:TPCスコッツデール スタジアムコース(アリゾナ州)

期待のインド系米国人 “スタジアム”デビューに「素晴らしかった」

◇米国男子◇WMフェニックスオープン 初日(10日)◇TPCスコッツデール(アリゾナ州)◇7261yd(パー71

大会3勝目がかかるブルックス・ケプカが5アンダー、松山英樹は3アンダー。トップ選手が上位にひしめくリーダーボードの一番上を新人が陣取った。24歳のサヒス・ティーガラは、下部コーンフェリーツアーを経て今季昇格したPGAツアーで充実のルーキーイヤーを送っている。

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もともと出場権がなく、直前までの連戦で「休むつもりだった」週に突然、主催者推薦の吉報が舞いこんだ。「5週続けて試合に出るのは人生で初めてだ」と言いつつ、疲れの色も見せず、日没順延となった初日に2ホールを残して7アンダーの暫定首位に立った。

身長190㎝、体重91kgの大型選手。潜在能力は昨年10月の「サンダーソンファームズ選手権」で証明済み。3日目を終えて首位に立ち初優勝に迫った。最終日「71」と伸ばしきれず8位に終わったが、「自分のプレーがトップでも通じることがわかって、僕にとっては本当に大きかった。サンデーバックナインでチャンスのあるところにいられたんだ」と自信につながった。

大学院進学のためインドから米国に移住した父ムラリダールさん、同じくインドからの移民である母カルナさんの息子としてカリフォルニアで生まれた。プロバスケットボールリーグのNBAロサンゼルス・レイカーズのスター、故コービー・ブライアント氏に憧れた一方で、ゴルフに熱中した少年時代にはロサンゼルスのクラブで人種を理由に入会を断られたこともあったという。

そんな偏見にめげず、ティーガラはケビン・ナら各プロスポーツのトップ選手を輩出した高校を卒業後、ペパーダイン大を2020年に全米トップクラスに押し上げた。ハスキンズ・アワード、ジャック・ニクラス・アワード、ベン・ホーガン・アワードと学生タイトルを総なめ。プロ2年目にしてまずはPGAツアーのフルシード獲得に邁進している。

初出場の大会、“スタジアム”の異名を持つ16番(パー3)も、もちろん初めて回った。「素晴らしかった。こんな試合は他にない」と目を丸くした。「(観覧席下の)トンネルを家族と一緒にくぐって、中に入れて気持ちよかった」。ティショットをやや右に曲げながら、カラーからパターで5mを沈め、右手で大きくガッツポーズ。「(バーディ)パットを決めたときの雰囲気は最高だった。あんなに大きな声援を浴びたのは初めてだった。本当にね」(アリゾナ州スコッツデール/桂川洋一)

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