トップ10入りはならなかった小平智（Orlando Ramirez/Getty Images）

◇米国男子◇AT＆Tペブルビーチプロアマ 最終日（6日）◇ペブルビーチGL（カリフォルニア州）◇6972yd（パー72）

3コースを回る予選ラウンドを17位で通過した小平智は「74」とスコアを落とし、通算7アンダーの33位でフィニッシュした。1イーグル2バーディ、4ボギー1ダブルボギーと出入りが激しく、次戦のPGAツアー出場権獲得となるトップ10入りは逃したが、「攻めた結果」のプレーに自信も膨らんだ。

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決勝18ホールの舞台はメインコースのペブルビーチGL。2日目に「67」をマークしていた小平は序盤にいきなり見せ場を作った。2番（パー5)、フェアウェイから残り247ydの2打目を5Wでピン左奥2mにつけてイーグルを先行させた。

競い合うようにスコアを伸ばしたトロイ・メリット、キース・ミッチェルに遅れを取ったのは、名物ホールが続く太平洋岸。6番（パー5）の第1打が風の後押しを受け、右サイドの崖に転がった。「勝負に出たところ。その分かれ目だった」。1罰打にめげずパーを拾ったが、やはりスコアを伸ばしたかったホールには違いない。8番から2連続ボギー。いずれもアイアンショットでグリーンを外し、9番ではバンカーで“目玉”になった。「（同伴の）2人と、何センチかの差で流れに乗れなかった」と球の跳ね方や転がりに運もなかった。

小平智は「74」とスコアを落とした（Jed Jacobsohn/Getty Images)

シードを喪失して迎えた今季、1月の「ソニーオープンinハワイ」（12位）に続き、少ない出場機会を生かし上位で最終日を戦ったことには手応えがある。フェデックスカップのランキングは143位。計82ptは入れ替え戦出場のボーダーライン、昨季200位のポイント（94pt）に迫った。

次戦は2月17日からフロリダ州で開催の下部コーンフェリーツアー「LECOMサンコーストクラシック」を予定している。レギュラーツアーへの“復帰”となる賞金ランク上位25位を目指す戦いの始まりだ。下部とレギュラーとを行き来するキャリアが本格化。「両方のツアーに出られるのはめちゃくちゃ良い経験。こういう位置でプレーしていればいつかチャンスはある。ゴルフ自体は良いので、自信をつけていきたい」

未知のスケジュールにも今はワクワクした気持ちが募る。「僕は自分のやれるところで挑戦して、上を目指したい。やらないと何も言えない。偉そうなことを言うつもりはないけれど、やらないと楽しいか、楽しくないかもわからない。コーンフェリーでも良い成績を残して、来年ここに戻ってこられるように頑張りたい」とキラキラ光る大海原に誓った。（カリフォルニア州ペブルビーチ／桂川洋一）