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松山英樹「プレッシャーがないと言えばうそ」 居残り練習に手応え“よっしゃ”

東京五輪 男子初日(29日)◇霞ヶ関CC東コース(埼玉県)◇男子7447yd(パー71)

風が止み、湿度も増した大会初日。気温は30度を超えて、コース内を歩いていてもクラクラするような熱気の中で、松山英樹は4バーディ、2ボギーの2アンダー「69」、首位と6打差20位で初日を終えた。

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新型コロナウイルスからの復帰初戦となる初ラウンドで、松山のロングゲームは左右にぶれた。フェアウェイキープ率は42.8%(6/14)に低迷。なかでも、この日8回打った1Wで、フェアウェイを捉えたのはわずかに1回。フィニッシュで手を放し、悔しそうにシャフトを曲げる姿が目についたが、それでもリカバリーがさえていた。

3番はクロスバンカーから3mにつけてバーディとし、5番(パー5)も1Wショットを左バンカーに打ち込んだが、レイアップ後の3打目を1mにつけて2アンダー。左8mを流し込んだ7番(パー3)で3アンダーとすると、ティショットをラフに入れた8番(パー5)も3打目を1mにぴたりとつけて、乱れるショットとは裏腹に4アンダーへスコアを伸ばした。

丸山コーチは「体力」を懸念

だが、9番以降は散らばるショットに耐えきれず9番、11番と2ボギー。15番で2m超のパーパットを沈めるなど安定したパッティングには助けられたが、後半は1つのバーディも奪えずにじりじりと順位を下げた。

日本代表の丸山茂樹ヘッドコーチは「少し体力的な部分もあると思う。(コロナのときは)頭痛と倦怠(けんたい)感があって、家の庭を散歩しただけでフラフラしたと言っていたから…」と病み上がりの身体を懸念する。

「後で聞いてみないと分からないけど、以前よりも上体がぎちぎち苦しい感じがする。なんとなく気持ち良く回れていないから、下がスピンして間に合わなかったり、アジャストして散らばるのかなと。英樹の持ち味である『胸とフェースの位置が合ってくる感じ』が戻ってくればいいのかな」とロープ外から見た印象を語った。

“中断”挟んで練習

松山本人は体調に関して「まあ、想定内ですね。あすはそれを踏まえて、良いプレーができるようにしたい」と言い、口を結んだ。「後半はうまくできなかったけど、あしたに向けて頑張りたいです」

周囲が体調を心配する中、ホールアウト後は練習場へ。すぐに雷雲接近のために中断となり練習場もクローズしたが、1時間半後のオープン時に再び練習を始めた。丸山ヘッドコーチ、目澤秀憲コーチらが見守る中で、1Wのヘッドやシャフトを数種類組み合わせながらスイングとクラブの最適解を模索。最後は「よっしゃ」と満足した様子を浮かべて、切り上げた。

日本のゴルフファンの期待を背負って挑む東京五輪。「プレッシャーがないと言えばうそになる」という言葉に覚悟がにじんだ。(埼玉県川越市/今岡涼太)

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