パトロン不在で関係者だけが優勝の瞬間を見守った史上初の秋の「マスターズ」（提供：Augusta National Golf Club）

新型コロナウイルス禍で初めて11月に開催されたゴルフの祭典「マスターズ」の米国でのテレビ視聴が1958年以降、最低の数字を記録した。米スポーツメディアウォッチが報じた。

CBSが放送した最終日の平均数値（レーティング）は「3.4」で、これまでは1957年大会が「3.0」で最低だった（放送開始は56年）。1995年に計測がスタートした視聴者数は559万人で最少。タイガー・ウッズが優勝した前年大会との比較ではレーティングは51％、視聴者数は48％減少した。

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前年大会は悪天候の影響で最終日の放送時間帯が通常よりも5時間以上早く、優勝決定は夜のゴールデンタイムではなく、午後3時前（東部時間）になり一昨年よりも数値が低かった。今年は秋開催の日没時刻、夕方に放送された他局FOXでのNFL中継との重複を避けるため、全体のスタートを例年よりも数時間早めた。

米国ではコロナ禍で各プロスポーツのビッグイベントのテレビ視聴が軒並み低下している。バスケットボールのNBAファイナル、野球のワールドシリーズも今年、過去最低の数値を記録した。一方でマスターズは前年から出場全選手の全ショットを撮影し、大会公式ページやスマートフォン用のアプリで、リアルタイムから数分遅れで世界に配信するサービスを展開している。

なお、日本ではTBS系列で未明の放送となった今大会最終日の視聴率は16日（月）午前3時半から5時までが平均2.3％（前年同時間帯は1.9％）、5時から6時までは1.8％だった。

同じTBSで15日（日）午後に放送された国内男子ツアー「三井住友VISA太平洋マスターズ」は4.1％、テレビ朝日系列での女子ツアー「伊藤園レディス」は6.6％だった（いずれもビデオリサーチ調べ、関東地区、番組平均世帯視聴率）。