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2019年 WGC HSBCチャンピオンズ
期間:10/31〜11/03 場所:シェシャンインターナショナルGC(中国)

石川遼はイーグル締め ZOZOで感じたトップ選手との差は「再現性」

◇世界選手権シリーズ◇WGC HSBCチャンピオンズ 初日(31日)◇シェシャンインターナショナルGC(中国)◇7264yd(パー72)

チャレンジしがいのあるシチュエーションが最後に訪れた。18番(パー5)、残り217ydの第2打で石川遼は5Iを選択。手前から右サイドにかけて池が構えるグリーンを迷わず狙ったボールは、ピン奥4mについた。イーグルフィニッシュで「69」をマーク。6年ぶりの世界選手権シリーズを3アンダー14位タイで滑り出した。

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日本ツアーの賞金ランキング上位の資格で2013年大会以来の出場となった石川は、出だし1番をボギーとしながら、続く2番(パー5)でウェッジでの第3打をピン奥1.5mにつけてバーディを奪った。さらに14番(パー5)までに2バーディ。15番で1Wショットを大きく右に曲げてロストボールとし、痛いダブルボギーを喫した直後、288ydと短いパー4の16番をバーディとして2回目のバウンスバックを決めた。

「このコースを3アンダーで回れた記憶はあまりない。難しく感じていた」という。初挑戦した2009年大会の第2ラウンド「67」が自己ベスト。この日を除いて平均スコアは「71.5」だったが、13年の初日に「81」をたたいた苦い記憶もある。

6年経って実感したのは、今季国内での飛躍を支える1Wショットの成長。まず飛距離に少し胸を張れた。イーグルを呼び込んだ18番のフェアウェイは、ティから約290yd地点がグリーンに向かって下る。「(6年前までは)10ydくらい後ろから打ったと思う。ぜんぶ左足下がりから(2打目を)狙わなきゃいけない感じだった」。この日の石川のボールは勢いよく傾斜を滑り、フラットなライまで到達。「テレビで観ると、優勝争いをしている選手はきょう自分が打ったところから打っていた。あの10ydで全然違う」。イーグルは2オンのアイアン精度よりも、むしろティショットの充実に後押しされたものだった。

前週の「ZOZOチャンピオンシップ」は51位に沈み、「悔しくてしょうがない」と日本初開催の米ツアー大会を終えた。トップ選手との実力差で痛感したのは「再現性」だという。7位スタートを切った初日からラウンド毎に順位を下げた。「1日だったらアマチュアがプロに勝つこともある。でも4日間では絶対に差が出る」。タフなコンディションでも崩れないスイング精度、それを支える筋力やメカニズムに違いがある。短期的な好成績だけを手応えにするわけにはいかないと受け止めた。

だから好スタートばかりを喜べない。トップには5打差をつけられている。「このゴルフを続けることが重要。1回勝負なら分からないですけど、回数を重ねると差が出る。再現性を求められるコース。ここでどういうゴルフができるかは挑戦」。浮つくことなく、練習をはじめた。(中国・上海/桂川洋一)

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