日本はタイに1敗1分けスタート 米連敗で波乱の幕開け
2016年 UL インターナショナルクラウン
期間:07/21〜07/24 場所:メリットクラブ(イリノイ州)
土壇場バーディで渡邉&鈴木が1ポイント「0点で終わるわけには」
イリノイ州のメリットクラブで開幕した米国女子ツアー「ULインターナショナルクラウン」初日、渡邉彩香と鈴木愛組は、タイのアリヤ・ジュタヌガンとポラニ・チュティチャイ組と対戦し、最終18番で追いついてオールスクエアとし、1ポイントを獲得した。
どうしても決めなくてはいけないパットだった。1組前で回った宮里美香、野村敏京組が負けたのは分かっていた。自分たちがこのまま1ダウンで終われば2連敗となってしまう。「0点で終わるわけにはいかなかった」と渡邉。最終18番で、このマッチを引き分けに持ち込める2m強のバーディパットが残っていた。
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「今日、結構チャンスを外していたので、これを外したら…と思ったけど」と渡邉ははにかんだ。だが「上りでちょっとスライス」というバーディパットは、静かにカップへと消えていった。
序盤に流れを作ったのは鈴木だった。「久しぶりにあんなに緊張した」というスタートホール。だが、2番(パー3)で3mのバーディパットを沈めて1アップとすると、3番(パー5)、6番と立て続けにバーディとして、2アップとリードを広げた。
一方で、中盤に力を見せつけたのは世界ランク6位のジュタヌガンだ。「ショットメーカーだと思っていたけど、あんなにパターが入って意外だった」と鈴木は言う。ジュタヌガンは7番(パー3)で2m、9番(パー3)では10m以上のバーディパットを沈めて振り出しに戻すと、さらに15番で4mを決めて逆転した。
日本勢は16番(パー5)でともに2オンに成功したが、ジュタヌガンにグリーンエッジから約8mのバーディパットを先に沈められて追いつけなかった。17番でも渡邉のバーディパットは、惜しくもカップの横をすり抜けた。
それでも、最後に決めたのは渡邉だった。18番の2打目、フェアウェイから残り134ydを9Iでピン手前2mへ。「今日は全体的にパットが弱かった」というが、土壇場で沈めてガッツポーズ。日本チームに貴重な1ポイントをもたらした。
2人のプレーがかみ合ってつかんだ1ポイント。渡邉は「バランスもいいと思うし、お互い励まし合ってできた」と振り返った。2日目も鈴木とのペアリングは変わらない。相手はこの日、米国チームに2連勝したイングランドだ。(イリノイ州リバティビル/今岡涼太)