クラフトナビスコ選手権フォトギャラリー
2013年 クラフトナビスコ選手権
期間:04/04〜04/07 場所:ミッションヒルズCC(カリフォルニア州)
桃子、アップダウンの末に「71」も「悔しいです」
ホールアウト直後、「悔しいです。本当にあと少しだけなので、頑張ります」と振り返った上田桃子だったが、その表情は悔しさの中に充実感のみなぎった複雑なものだった。
「クラフトナビスコ選手権」3日目、通算1オーバーから出た上田は、1番で1.5メートルを沈めてバーディとすると、続く2番、さらに5番(パー3)でバーディを奪い、通算2アンダーへとスコアを伸ばした。
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前半はほぼノーミスのラウンド。だが、9番(パー5)でピン右1.5メートルにつけたバーディチャンスを外すと、10番、11番でもバーディ逃しのパーが続く。12番でピン上6メートルにつけたが、「3連続でチャンスに入らなかったので、狙いに行ってしまった」とファーストパットを2メートルオーバーさせ、返しも入らず3パットのボギーとしてしまう。
一つのミスで流れが悪い方に傾いてしまうのが、今の上田。続く13番ではバンカーから2メートルに寄せるもパットが入らず、14番(パー3)ではアプローチを80センチに寄せるが、このパーパットが決まらない。16番までの5ホールで4ボギーを叩いた上田は、一瞬で2オーバーへと落ちていった。
迎えた17番(パー3)。「キャディと色んな話をしていたけど、耳に入ってこなくて。冷静にって思っていたけど、3~4ホールうまくコントロールできなかったので“いいや”って思って打った」という開き直りの5Iでのティショット。これをピン上のカラーにつけると下り5メートルのバーディパットが、あっさりとカップに消えた。
ギャラリーの拍手におどけたように両手を広げて応えた上田。「普通にやったら入るよな。これだよな」という思いが、自然にジェスチャーに現れていた。続く18番でも8メートルのバーディパットを沈め、「今日1日悔しい思いをしたご褒美をもらった」と言う上田。結局5バーディ4ボギーの「71」、通算イーブンパーでなんとか上位争いに踏みとどまった。
「たくさんチャンスにつけたし、パットのフィーリングも悪くなかった。4ホールだけ、自分の悪いところが出てしまった。悔しかったので明日、爆発させたい」という上田。相性の悪かった3日目を“ご褒美”で乗り越え、切れること無く臨む最終日に勝負を掛ける。(カリフォルニア州ランチョ・ミラージュ/今岡涼太)