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ファン第一主義:USLPGAの5か年戦略

USLPGAは3月第2週めの週末に3日間にわたってフェニックスで、その52年間の歴史において初のプレイヤーズ・サミットを開催した。コミッショナーのタイ・ボウトウ(Ty M. Votaw)は178名のツアープレイヤーたちを前にLPGAとしての今後5か年のビジネス戦略を発表し、これからの活動理念としてのファンズ・ファースト(FansFirst)、ファンを第一に考えるという姿勢をあらためて確認。毎年、観客動員数を15%アップ、視聴率10%アップさせていくことを目指すと述べた。

「今後の発展を最大限に実現していくために、LPGAはビジネスのやり方を変えるという基礎的な転換を図ります。 これまで52年間にわたって、われわれはきわめて順調に活動を続けてきましたが、スポーツ・エンターテインメントの世界の競争は激しくなり、今後の新たなプランが必要なのです。メンバー、スタッフ、そしてスポンサーが一体となって取り組めば、LPGAをあらゆる領域で飛躍させることができるでしょう」

出席したプレイヤーも決意を新たにした様子で、ツアー14年目のマギー・ウィルは「もう一度ルーキーに戻ったように感じます。みんなで集まったこの週末はツアーの一体感を高め、結束力を強めたと思います」と言っていた。

コミッショナーとして10年目を迎えたボウトウは、ファンとスポンサーをいかに満足させられるかについての調査研究と、LPGAのメンバーやスタッフの自己点検・評価をふまえて新たな長期的ヴィジョンを示した。ファンこそがLPGAのビジネス戦略の基盤であり、ファンを増やしていくことでLPGAというブランドが確固たるものとなり、支援者への価値を高めることにつながると強調している。

「最初に認識しなくてはならないのは、われわれは単に職業としてゴルフに従事しているのではなくて、スポーツとエンターテインメントのビジネスの世界で競争をしているということです。ですからファンに対しては娯楽的な要素を提供する必要があります。組織全体がファンを中心に据えた発想をもたなくてはなりませんし、ファンを第一に満足させることでスポンサーやトーナメント・ホスト、そしてメディアを引きつける力が強まるのです。加えて、われわれは将来のプレイヤー、指導者やコーチを育てていくということにも力を注いでいきます」

LPGAは活動の重要な柱として4つを掲げている。ビジネスとファンの開拓、トーナメント運営、テレビとディジタルメディア、そしてプロの養成と技能の向上である。ファンを満足させ、ビジネスとして発展していくためのキーになるのはLPGAツアーのプレイヤーと指導者部門(T&CP:Teaching and Club Professional Division )のメンバーたちの存在感であり、ある種のスター性を身につけることが彼らに求められている。それによって彼らはファンに対してスポーツとエンターテインメントのすべての要素を提供することが出来るし、ファンとの結びつきが強まるとしている。LPGAはメンバーの存在感について、これまでの研究調査から次の5つをポイントとしてあげている。

Performance(ゴルフの競技力)
Professionalism(プロとしての哲学と、それに基づく行動)
Passion and joy(情熱と喜びを感じさせること)
Approachability(親近感、ふれあえる機会)
Relevance(社会性、役割モデル)

ボウトウによれば「Relevance(社会性)」とはプレイヤーによってそれぞれ違うものだ。たとえば、敬虔なクリスチャンで知られるベッツィー・キングはその信仰の厚さでファンを引きつけるだろうし、ジュリー・インクスターは「働くお母さん」というイメージで同じ世代にアピールする。また、ケリー・キーニーやミシェール・マギャンは糖尿病と闘いながら素晴らしいプレイを見せていることで、同じ病気をもつ人たちに治療への前向きな取り組みを促し、治療や研究のための基金を集めることに一役買っている。それぞれのプレイヤーのもつそうした役割モデルとしての「Relevance」ができてくれば、より多くのファンを引きつけることになろうとボウトウは言うのである。

LPGAは親しみやすさやプレイヤーとファンの交流場面が多いという点ではすでに評価されているが、さらなる努力が必要だとコミッショナーは言う。

「プレイヤーに対して本意ではないこともやって欲しいと言っているのではないのです。プレイヤーは皆、才能をもった人たちです。ゴルフをすることに喜びと情熱をもっているというところを見せて欲しいのです」

トーナメントではファンやスポンサーにもっと楽しんでもらえる仕組みをつくって、観客動員数を毎年15%ずつ増加させようという計画だ。ファンに新しくてエキサイティングなLPGA体験をしてもらおうと、いわゆる「バックステージ・パス(楽屋入り許可証)」を発行することなどが検討されている。また、どのトーナメントにおいても同じようにプレイヤー、スポンサー、そして最重要なファンに対して質の高い楽しみの経験を味わってもらえるように、トーナメント・ポートフォリオ・マネジメント・システムと呼ばれる標準化された枠組みが確立されている。

ツアーの上位90人のプレイヤーには4年間のうちにすべてのトーナメントに一度以上は出場するという要求がなされる。それぞれのトーナメントでは主催者と協力して付加価値をつける。たとえばナッシュヴィルではヴィンス・ギルとエイミー・グラントによるコンサートが練習場で行われ、音楽好きにゴルフファンにもなってもらおうといったような作戦である。

テレビについてはトーナメントの最中にプレイヤーに小型マイクを付けてもらうことを今後も続け、より楽しめる中継にしていくことによって視聴率を毎年10%ずつ拡大させることを狙う。ディジタルメディアについては公式サイトのLPGA.comでよりインタラクティブなプログラムを増やし、ファンが自分の望む楽しみ方を実現できるようにする。

LPGAが4つ目の柱に掲げているのは優れたプレイヤーや指導者を養成し、資質を高め、キャリアを積んでもらうことである。女子のゴルファーを増やすことについては、LPGAとUSGAの合同組織であるLPGA-USGA ガールズゴルフ(Girls Golf)があたる。LPGAの顔となるようなプレイヤーを探し、育成し、売り出していくことも強調される点である。

LPGAのトーナメント・ディヴィジョンの局長を務めるゲイル・グラハム(GailGraham)は長期的な計画が示されたことにプレイヤーたちは一様に刺激を受け、自ら進んでその中の役割を担うことを楽しみにしていると言う。

「わたしたちが努力することで現在のLPGAが強化され、それはとりもなおさず明日のLPGAを築くことなのです。プレイヤーたちはいまやどこへ向かって進めばいいのかを理解しています。プレイヤーはスタッフと協力し、スタッフのサポートをしながらLPGAの目標達成をめざしていくと、私は自信をもって言えます」

プレイヤーズ・サミットでは、元WWF(World Wrestling Federation)の運営責任者でXFLの会長でもあったベイズィル・デヴィート(Basil DeVito)、『Selling theInvisible(見えないものを売る)』の著者ハリー・ベックウィズ(Harry Beckwith)がパネルディスカッションに加わった。そしてナンシー・ロペスが演台に立ち、自らが70年代末にLPGAに加わって以来、何がどう変わってきたのか、そしてツアーとは自分にとって何なのかを語った。ロペスのスピーチに感激したというマギー・ウィルは言う。

「ささやかであってもやれることはみんなにあるのです。私たちは生活のすべてを仕事のために組み立てていくこともできるし、そうでなくて仕事は仕事で、終わったら生活は別、というやり方もできる。でも私はLPGAのプレイヤーはほとんどが、自分の仕事をいつでも心まんなかに置いて生きていると思うわ」by Naoyuki Komatsu (SC)

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