パー締めガッツポーズに導いた咄嗟の判断 西郷真央は“やりすぎ”ピンポジに屈せず
◇米国女子◇みずほアメリカズ・オープン 2日目(8日)◇マウンテンリッジCC(ニュージャージー州)◇6735yd(パー72)
一緒に回っていたキム・アリム(韓国)のパットが、カップ横を通り過ぎ、急傾斜で手前側に戻ってきた。風速は10mを超えたにもかかわらず、あまりに厳しいセッティングに西郷真央は恐怖すら覚えた。「ちょっと“やりすぎ”じゃないかなと思うピンポジションもあって…」というグリーンに耐え続けた決勝ラウンド進出には価値がある。
イーブンパー37位から序盤2番でバーディが先行し、4番(パー3)ではあと少しでホールインワンというスーパーショットが飛び出した。前日にグリーンオーバーした教訓を生かし、「絶対に奥には行かせない」と5UTで放ったコントロールショットはピン手前20cmにピタリ。“お先”で2つ目を決め、スコアを伸ばした。
追撃態勢を整えてからはガマンの連続。ティショットを左のバンカーに入れた5番でボギーを喫した。6番(パー5)では2オンに成功しながら、左奥の狭いエリアに切られたカップが遠く、3パットパーで太ももを“パチン!”。「特に後半は大崩れしないマネジメントを心がけた」とマインドをスイッチし、3バーディ、3ボギー「72」でまとめた。
最終18番は普段のルーティンを崩してまで、2m強のパットをねじ込みパーで締めた。パットのターゲットに対して、ボールに記されたラインを合わせるいつもの準備をやめたという。「もう、とんでもない傾斜だったんです。風もあったし、線を合わせたら、ラインを意識しすぎてカップに入るイメージがわかなかった」と、フィーリングを咄嗟(とっさ)に優先させた。「直前まで続けて外していたところで、最後にしっかり決まってくれてよかった」。まだ2日目だというのに、繰り返したガッツポーズに喜びと手応えがにじむ。
通算イーブンパーのまま15位で決勝ラウンドに進んだ。「もうメジャー(のようなセッティング)だと思って、(ミスをした)自分を許しながら毎ホール、気持ちを切り替えてプレーした。突風にグリーンの硬さ、難しかったですけど、イーブンパーで回れたのは評価できる」。頭をフル回転させてプレーするスタイルが西郷の真骨頂だ。(ニュージャージー州ウェストコードウェル/桂川洋一)