先週と気温差は最大30度 岩井明愛「疲れたって言っている場合じゃない」
◇日米女子ツアー共催◇TOTOジャパンクラシック 事前情報(4日)◇瀬田GC 北コース (滋賀)◇6616yd(パー72)
「ここに来て、疲れたって言っている場合じゃない。ずっと元気だと思っている」と岩井明愛が前を向いた。前週、マレーシアで開催された「メイバンク選手権」(クアラルンプールG&CC)は気温35度を記録する日もあった中、1打差4位。「終わってみて良い位置にいた。正直、上が伸ばすかなと思っていた。上がってみて逆にラッキーだった」と上位フィニッシュは予想外だった。
6時間以上の空路を経て乗り込んできた、この日の滋賀県大津市の最低気温は5度と気温差は30度近い。それでも元気に練習ラウンドでショットの感触を確かめた。
2023年大会は初日に「63」をたたき出して首位発進を決めたが、週末に伸ばしきれずに8位フィニッシュした。ことし8月「ポートランドクラシック」で初優勝し、年間ポイントレースは12位につける。好結果を残して米ツアーメンバーとして大会に戻ってきた。2年前と臨む立ち位置は変わったが「いつもと同じチャレンジャー」と自らを奮い立たせた。
練習ラウンドをプレーした双子の妹、千怜は「きょうはあまり良くなかった。月曜日、火曜日は良くないことがある」と状態を説明した。「きょうはゆっくり休んで、あしたのプロアマ戦で良い練習ができると思うので」と気持ちを切り替える。
マレーシアでは16位だった。終盤戦にきて疲れていない選手はいない。「頑張っても体は正直。疲れていると思い込まないようにしている」と自らに言い聞かせる。疲れを感じるとスイングのタイミングにズレが生じるという。「思い通りのところに飛んでいかないし、芯に当たらない」と持ち前のパワフルなショットも飛距離に陰りが出ることもある。
ツアー転戦中の癒やしがYouTubeで見る犬の動画だ。「かっこいい大きい犬でも良いし。ハスキー犬も良い。シェパードなどの警察犬もかっこいい。ボーダー・コリーも良いですね。心が落ち着きます」。世界中を飛び回るプロゴルファーとして犬を飼うことは難しいだけに数十秒の動画に心を奪われている。
「もっともっと上を目指して」。5月「リビエラマヤオープン」以来となるツアー2勝目へ初日は稲垣那奈子、荒木優奈とともにスタートする。(滋賀県大津市/玉木充)