「ちゃんとしたバーディが獲りたい」 渋野日向子は“ラッキー”な1打に肩を落とす
◇米国女子◇みずほアメリカズ・オープン 初日(8日)◇リバティーナショナルGC (ニュージャージー州)◇6690yd(パー72)
後半1番でアゴの高いバンカーから3打目を打った後、シューズの砂を払っていたら歓声が聞こえた。2m奥に落ちた球が転がってカップイン。『ナイスバーディ』の声にも渋野日向子が笑顔を見せたのは一瞬だけ。「あんまり喜ばしいバーディっていう感じでもなかった。やっぱり“ちゃんとしたバーディが獲りたいな”っていうのが、頭をよぎっちゃって」。肩を落としてグリーンに向かった。
この日の6バーディで納得できるものは少ない。前半12番から連続バーディが先行したが、16番からの連続ダブルボギーでショットの「悪いところ」が顔を出す。「体が動きすぎていたし、風もあったので」と上半身が突っ込む傾向に苦戦。「手が出てくるのが遅いなーという感じ」とダフり気味のショットが多く、「アプローチの感覚も比例している」とショートゲームにまで響いてしまった。
1番のドライバーショットもフィニッシュが取れず、左に曲がった球の行方を指した。ラフからの2打目も左に曲げてグリーン手前のバンカーに入れた。「左にロストもあり得るだろうし、池もあり得た感じのセカンドショットだったので、本当にラッキーだったけど。その後すぐにボギーも叩いてもったいない」。幸運を生かせず直後でボギー。2連続バーディフィニッシュも「アイアンがあんまり良くなかった。当たってねーけど、“ああ、行ってくれたな”っていう感じ。ラッキーキックだった」と納得いかなかった。
6バーディ、2ボギー2ダブルボギーの「72」。なんとかイーブンパーまで戻したが、表情は硬いまま。「もっと(スコアを)打ったかなっていう感触だし、バーディバーディで上がれるショット力じゃなかった」と振り返った。
あすは朝から悪天候が予想されており、初日の出遅れがなおさら悔しい。「土砂降りの中、やるんだったらやるし」と気持ちを仕切り直す。納得のいくショットでスコアを伸ばしたい。(ニュージャージー州ジャージーシティ/谷口愛純)