米デビュー戦で雰囲気を堪能 山下美夢有は笑顔の“68”スタート「日本とは違う」
◇米国女子◇ファウンダーズカップ 初日(6日)◇ブラデントンCC(フロリダ州)◇6465yd(パー71)
米ツアーメンバーとしてのデビュー戦。山下美夢有はスタートから緊張とは無縁だったと笑顔で振り返る。「なんか、リラックスしながらティイングエリアに立てたというか、(キャディの)JBと話しながら、いいスタートができました」と話す。
とはいえ、コースセッティングはやはりシビアな最高峰の舞台。「練習ラウンドの方が簡単に見えました」。2ホール目の11番(パー3)でボギーが先行したが、そこから我慢を重ねて崩れないあたりが日本で2シーズン連続の年間女王に輝いた実力者だ。5mほどの距離を沈めた17番(パー5)で最初のバーディを奪って流れをつかんだ。
早朝のスタートで、後半に入ってからの方が風も強くなる中で「長いホールとかもあるんですけど、そのホールがフォローの風で、きのう練習ラウンドした時よりも(セカンド地点が)20~30ydくらい前だった。その分も救われたかな」。開幕前に連日長時間の調整を重ねていたショットも「だいぶ安定して、リズムが良くなってきた」と手応えを感じられる状態だったという。
4番から2連続バーディを決めると、8番(パー5)も風を生かして花道までセカンドを運び、尾根越えの奥ピンにピタリとアプローチを絡めて獲った。フェアウェイを外したのは2ホール、パーオンを逃したのも3ホールだけとさすがの精度を見せつけ、3アンダー「68」でフィニッシュ。上々のスタートを切った。
多くのギャラリーが詰めかける日本ツアーの会場で、毎週当たり前のように優勝争いに絡んできた。ロープの外をついて歩く人も少なく、バーディの反応も“控えめ”な米ツアーの雰囲気とはまるで異なるが、その違いを楽しんでいる。「“試合感”はあるんですけど、日本の盛り上がりとはまた違う。こっちはこっちで好きですね」とほほ笑む。
「やっぱり上位に行けばギャラリーとかも多くなってくると思う。上位に食い込めるように頑張るのみです!」。新天地を楽しみ、技術を高め、地位を確立する。始まったばかりの新たな挑戦に、ホールアウト後もテンションは高いままだった。(フロリダ州ブラデントン/亀山泰宏)
