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「予選会に出なくていい」 竹田麗央が珍しい”万歳”のワケ

◇日米女子ツアー共催◇TOTOジャパンクラシック 最終日(3日)◇瀬田GC 北コース (滋賀)◇6616yd(パー72)◇晴れ(観衆5376人)

竹田麗央が珍しく万歳して全身で喜びを表現した。9月「日本女子オープン」を制した時でさえ、キャップのひさしをつまんでクールに締めくくっていたのに。6ホール、約2時間に及んだ長丁場のプレーオフを制して感情が爆発した…わけではない。「いや、やっぱりQシリーズに行かなくていいのがうれしくて」とニッコリ。エントリーしていた12月の最終予選会(Qシリーズ、アラバマ州マグノリアグローブGC)回避こそ日米共催における最大のモチベーションだった。

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「勝てば予選会免除というのは知っていましたけど、その気持ちだけでは勝てないと分かっていた」。冷静に言いつつ、3打差4位から必死のプレーを見せた。2番からの2連続バーディで首位に迫った前半、8番(パー3)から今度は2連続ボギー。特に9番は打ち切れなかった3パットで「何をやっているんだ、と」。自分に“喝”を入れるように10番でバーディを取り返した。

「崩れるイメージが湧かなかった」という同組のマリナ・アレックスに3打差をつけられて迎えた上がり3ホール。自慢の飛距離を生かして2オンに成功した16番(パー5)のイーグルが勇気をくれた。最終18番(パー5)も再び3Wで2オン。2パットのバーディでプレーオフに持ち込んだ。

プレーオフ4ホール目の18番、5ホール目の13番(パー5)と決めれば優勝のバーディパットがカップに消えてくれない。「すごく悔しかったけど、切り替えるしかない、と」。日没が迫り、決着がつかなければ翌日に持ち越すと告げられて入った、この日5度目の18番。花道の手前から1.2mに寄せて勝負を決めた。

今大会の初日に同組で回ったのはコ・ジンヨン(韓国)。元世界ランキング1位と初めてのペアリングに胸が高鳴り、米ツアーへの憧れを強くした。「間近でプレーを見て、こういう人が世界で活躍しているんだなって、すごく思った。自分もそういう選手になりたいと思いました」。偉大な存在に近づくための切符を自らの力でつかんだ。

これで米ツアーの2年シードを獲得。例年1月に行われる、過去2シーズンの優勝者のみによる開幕戦にも出場できる。「1月からアメリカツアーに出られるのはすごく楽しみ。オフは短くなりますけど、そこに向けて調整したい」。夢を広げつつ、まずは残り3試合となった国内ツアー。シーズン8勝目で大きく近づいた初の年間女王というビッグタイトルを引っさげ、新たな舞台へと羽ばたくつもりだ。(滋賀県大津市/亀山泰宏)

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