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「何か得たもの、あったのかな」 勝みなみは米ツアーで悔し涙の優勝争い

◇米国女子◇ウォルマート NW アーカンソー選手権 presented by P&G 最終日(29日)◇ピナクルCC (アーカンソー州)◇6438yd(パー71)

「いつも通りではない。やっぱり気合は、十分入っていた」。国内ツアーで通算8勝、優勝争いは日本で何度も経験してきたが、米ツアーのそれはまったく違った。すべてが思う通りにいかない。「何か得たもの、あったのかな」と、勝みなみは悔し涙をこらえ切れなかった。

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首位と3打差から出た最終日に、流れが変わったタイミングは2度あった。優勝を意識する中、気持ちを落ち着けてくれたのが5番のダブルボギー。バンカーからの2打目が砲台グリーンに乗らず、アプローチが2度続けてキャリーでショートした。「あれは逆にあって良かった。いったん落ち着こう、そこからまた仕切り直しで」と落ち着いて下りの2m近いダブルボギーパットを沈め、6番(パー3)は7m近くを沈めてバーディ。7番(パー5)はパーで終えたが、3打目でピンに当たるナイスショットを見せるなど集中力を取り戻した。

後半は連続バーディで滑り出したが、14番(パー5)で流れが止まる。ラフから打った3打目が木に当たるなど、トラブルになってダブルボギー。「あそこからおかしくなった。一打に集中できなくて、集中力が半分以下になっちゃった」。そこからはショットもパットも不安を持ちながらのラウンドだった。

3ホールでパーを重ね、イーグルを狙った最終18番(パー5)でも悪い流れは断ち切れない。フェアウェイから2オンを狙った第2打は、「自分では完璧なショットだった」手応えに反してピンを大きくオーバー。カップの手前に着弾したが、予想よりも10yd近くランが出て奥のラフまで転がった。アプローチで1mに寄せたが、そこから3パットでボギーフィニッシュ。「最後が良かったら、良かったんですけど…。いい締めくくりができなかった」とやり切れなさだけが残った。

5バーディ、2ボギー2ダブルボギー「72」で、通算7アンダー37位。期待していた結果とは程遠い。「うまく行きそうで、行かない」と、悔しさを隠せなかった。

次戦「ビュイックLPGA上海」(10月10日~13日/上海旗忠GC)からは、予選落ちがないアジアシリーズ4試合が続く。「今回悔しかったですけど、次は喜べるように」。自分を奮い立たせるように、いつもの笑顔を見せてコースを去った。(アーカンソー州ロジャース/谷口愛純)

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