街に溶け込むオールドコース。日曜日は市民に開放される

女子ゴルフの最高峰、メジャートーナメントの2024年最終戦「AIG女子オープン（全英女子）」が22日（木）に始まりました。今回は2013年以来11年ぶり3回目となるスコットランド・セントアンドリュース オールドコースでの開催。いまさら他人に聞けないポイントをおさらいします。

宗教上の安息日に当たる日曜日、オールドコースをプレーする人はいません（メジャーやトーナメント開催時は例外です）。休みになったコースは市民に開放され、グリーンなど立ち入れないエリアはありますが、観光客も含めてフェアウェイを歩くことができます。広々として、犬の散歩にもうってつけ。メジャー出場選手の撮影スポットのスウィルカン・ブリッジで記念写真を撮ることもできます。

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ゴルフの聖地でいて、市民の憩いの場でもある身近な存在。そんなパブリックコースは、周辺の“声”に敏感です。4番や15番には一度は町の判断で埋められた後、反対意見を受けて復活したバンカーがあります。

昨年2月にはスウィルカン・ブリッジの補修工事が大変な物議をかもしました。橋の両サイドの芝生だった部分に石が敷き詰められた様子がSNSで拡散され、否定的な書き込みが殺到したのです。2015年「全英オープン」で大会に別れを告げ、橋の上で大ギャラリーの声援に応えたニック・ファルド（イングランド）も酷評する事態となりました。

コースを管理するセントアンドリュース・リンクス・トラストは声明を急きょ発表。補修は橋で写真を撮ろうとするゴルファーや訪問者によって荒れた部分を保護するためで、橋自体には一切手を加えていないことを強調しました。

結局、石は撤去され、再び芝生に戻すことに。今大会前も記念撮影は許可されたものの、問題となったエリアは注意を促すロープで囲われていました。ある意味、オールドコースがいかに愛されているかを示す出来事だったのかもしれません。