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パリへは父の母国から 笹生優花が2度目の五輪に秘める“モチベーション”

◇女子メジャー第2戦◇全米女子オープン presented by アライ 最終日(2日)◇ランカスターCC(ペンシルベニア州)◇6583yd(パー70)

笹生優花が3年ぶりの優勝を飾った「全米女子オープン」が終わり、8月「パリ五輪」代表争いの決着まで残すところ3試合となった。

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メジャー優勝によって世界ランキングのポイントを100pt獲得した笹生は、日本勢4番手の30位から6位にジャンプアップ。畑岡奈紗山下美夢有古江彩佳を抜き去って、一気にトップまで浮上した。

世界ランクの日本勢上位2枠以内をほぼ手中に収め、「(日本代表が決まるまで)あと“2試合”あるので、頑張りたい」。メジャーでの戦いを何より重視する22歳らしく、20日からの「KPMG全米女子プロゴルフ選手権」(ワシントン州サハリーCC)の前週となる「マイヤーLPGAクラシック」はスキップして調整に充てる予定だ。

母・フリッツィさんの母国であるフィリピン代表として出場した2021年「東京五輪」の直後に日本国籍を選んだ。重国籍者は22歳になるまでに国籍を選ばなければならない日本の国籍法に対応するための選択は、2つの国にルーツを持つ笹生にとって、ある意味で戦う“モチベーション”にもなっているのかもしれない。

表彰式で涙とともに語った「2021年の優勝は母への恩返し。(日本国籍を選択して戦った)今回は父に恩返し」という言葉は、五輪を目指す理由にも通ずる。何よりメジャーに重きを置く笹生の思いについて、父・正和さんは「今度はお父さんのために日本代表としてオリンピックに出たいって言ってくれてるんだ」とうれしそうに明かす。

前回の優勝から米ツアーメンバーとなり、テキサスに拠点を構え、父とともに生活して戦ってきた。「(1勝目からの)3年間ではなく、もうずっとお父さんと一緒だったので」。最も身近な存在への感謝の思いを胸に、パリへと続く道を歩んでいる。(ペンシルベニア州ランカスター/亀山泰宏)

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