「失った躍動感」を求めて スイングの現在地/原英莉花インタビュー
2024年 ホンダ LPGAタイランド
期間:02/22〜02/25 場所:サイアムCC オールドコース(タイ)
「心残り」を糧に誓うスタートダッシュ 原英莉花は16位でも悔しさ
◇米国女子◇ホンダ LPGAタイランド 最終日(25日)◇サイアムCC オールドコース(タイ)◇ 6576 yd(パー72)
4日間でオーバーパーはなく、最終日の「68」を含めて3度の60台をマーク。通算13アンダー16位で終えた原英莉花の表情には悔しさもにじむ。
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「4つ伸ばした感、ないですね。毎日、(もう)1打縮められていたらっていう風には、やっぱり思います。1日1日、自分の中にも心残りな部分がある。そこをもっと改善していけるように」。2打届かなかったトップ10、さらに上を目指して糧にすることを誓った。
2バーディを先行した前半もそれ以外に多く作った4、5mほどのチャンスをなかなか決めきれない展開がもどかしかった。
「コントロールしたい欲が出過ぎて、(ストロークで)手に“圧”をかけてしまって、残りのひと押しっていうのが、スムーズに出てこなくて。序盤から入れたいパットが続いて、決めたい、決めたいっていう気持ちが先走ってしまったのかな」。バーディ逃がしのタップインパーが目立った前半、チャージをかけられなかった要因を冷静に分析する。
世界ランキング1位のリリア・ヴと同組で回って実感したのはショートゲームの巧みさ。「崩れそうで崩れないっていうプレーを間近で見ました」。ショット力でバーディを奪っていくスタイルだが、アプローチの課題も常に意識している。「やっぱり、そこをもうちょっと磨いていきたい」と貪欲に話す。
コンディションが整ってきたことも大きい。「自分の中でも腰っていう不安な部分も消えつつありますし、前向きにプレーできていることが昨年から成績にも自信にもつながっている部分があるので。これから、もっと上を目指して頑張っていけたら」
目の前にある試合の“この一打”にフォーカスしながら、見据えるのは米ツアーという夢の舞台。そのためにも、次週「ダイキンオーキッドレディス」(沖縄・琉球GC)から始まる国内ツアーでも世界ランキングにこだわって戦う。
現在の95位から、4月3日時点で75位まで上げられれば、6月のメジャー「全米女子オープン」に出場できる。「本当に3月が大事。そこでひとつでも勝って、近づけたらいいなって思います」。高いハードルに挑んでいく。(タイ・チョンブリ/亀山泰宏)