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「パリ五輪」代表争いは熾烈 畑岡奈紗も日本女子のレベルアップを実感

畑岡奈紗が2024年に行われる「パリ五輪」(女子は8月8日開幕/ル・ゴルフ・ナショナル)出場への意欲を口にした。世界ランキングで日本勢最高位の17位を確保しながら、米ツアーでの仲間のみならず、国内ツアーで台頭著しい若手からの突き上げも感じている。

五輪の出場権は世界ランキングに基づくオリンピックゴルフランキングで選手が決まる。60人の代表が確定する6月24日はメジャー第3戦「KPMG全米女子プロゴルフ選手権」(ワシントン州サハリーCC)が終了したタイミング。上位15位までは自動的に選出(各国・地域で最大4人)。以下は最大2枠で、日本勢は激しい争いが予想される。

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畑岡の後続は現状で22位の山下美夢有古江彩佳が24位で、笹生優花が27位で追走する。「自分もランキングを落としていて、20位台の日本人選手も本当に増えてきた。リオ五輪の時の韓国代表じゃないですけど、トップ15に入っても5番手になってしまうみたいなことも、今の(日本の)ゴルフ界のレベルだと考えられる」と冷静に分析した。

ことしは日本で2試合に出場し「一緒に回った選手から『海外ってどうなんですか?』と聞いてもらえる機会もあった」という。「『将来的には私も行きたいです』という選手もすごく多くなった印象。どんどん増えるんじゃないかと思います」と刺激を受けつつ、2大会連続出場が決して安泰といえない状況を理解している。

21年の「東京五輪」は9位に終わり、キャリアで一番の目標にも位置付けていた金メダル獲得はならなかった。「調子も思い通りにいかない部分が多かった。この2年間はすごく早かった。でもこの2年で、東京五輪のときよりも、調子が悪くてもスコアをまとめる自信はある。ピークをうまく合わせられれば」と、苦い経験を糧にするつもりでいる。

シーズン最終戦「CMEグループ ツアー選手権」を2位で終え、前日23日午後に帰国した。この日はことし初めに契約したヒルトングランドバケーションズブランドアンバサダーとして、茨城県のPGM石岡ゴルフクラブで行われた「Hilton Grand Vacations Cup」に参加。帰国翌日にも関わらず、精力的にゲストとの交流を楽しんだ。新シーズン初戦は開幕戦の「ヒルトン・グランドバケーションズ トーナメント・オブ・チャンピオンズ」(1月18日開幕/フロリダ州レイクノナG&CC)。ホステス大会で勝負の一年をスタートさせる。

2カ月に満たないオフもゴルフから離れる時間は長くなさそう。トレーニングについては「頑張って鍛えてきた部分をスピードに変換しないといけない。20代半ば(24歳)になって体の変化もあると思う。ウェートトレーニングをガツガツやるというよりは、もっとバランスよく、効率のいいスイングに繋がるトレーニングができれば」とプランを明かした。クラブを振り切ったスイングでの弾道の打ち分け、質の高いドローボールの精度を高めることが技術的なターゲットだ。

23年を振り返り、「まず勝てなかったことがすごく悔しい。年間最低でも1勝を毎年できるのが目標でもあった」と自分に厳しく言った。「そこはすごく悔しいが、優勝争いも何回かできて、とくにメジャーでは(優勝が)近いところまで行けた感覚がある。来年以降は必ずチャンスをつかめるように頑張りたい」。短い休息時間を挟んでリスタートする。(茨城県小美玉市/桂川洋一)

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