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“ナゾの3日目”は必死に回避 渋野日向子「ボギーを1個打とうが、まだ頑張れる」

◇日米女子ツアー共催◇TOTOジャパンクラシック 3日目(4日)◇太平洋クラブ美野里コース(茨城県)◇6598yd(パー72)◇晴れ(観衆3688人)

朝イチの出だし10番でいきなり3パットボギーを喫した時には、渋野日向子の脳裏をイヤなイメージがよぎった。「最近は3日目に落としてしまうっていうナゾの現象がずっと起きていたので…」。アジアシリーズ直近2試合の3日目に韓国で「77」、マレーシアでは「79」をたたいて急降下。3試合続けてムービングデーに崩れるわけにはいかなかった。

流れが変わったのは15番。残り168ydから5UTを握ったセカンドは、想像以上に低いボールが出て「あっ」と声が漏れた。しかし、ピンの左下にキャリーしたボールがカップの手前まで転がってくれた。タップインバーディで最初のボギーを取り返し、17番(パー5)も2オンに成功して2パットのバーディを決めた。

折り返しの18番はラッキーな方の“ナゾ”に救われた。フェアウェイからのアイアンをミス。右手前に口を開ける池の縁ギリギリに落ちたボールはグリーン方向に跳ねた。「いやあ、焦りましたよ、メチャクチャ。池に入ったと思ったのが、ナゾのキックで乗ってくれた」。それまでなかなか打ち切れていなかったグリーン上で6mの下りフックラインをしっかりストロークできたから、幸運をバーディにつなげられた。

2つ伸ばした後半も最終9番(パー5)に試練。バンカーからのセカンドを左の林に突っ込んだ。前方は開けていたものの、右前方には池があってレイアップもよぎる状況。「JB(キャディのジョン・ベネットさん)がチャレンジしようと言ってくれた。私、すごい“汚い”フックは打てるなと思って」。池の方向に飛び出したボールは大きく左に曲がってグリーン左手前のエッジにかじりついた。あと少しでチップインのパーで締めくくり、胸をなでおろす。

「先週、先々週よりはショットの質は絶対マシになってきてる」と曲がり幅が少なくなってきたことを感じつつ、「まだミスは多いし、コントロールも全くできてない状態。『当たってみなきゃ分からない』みたいな感覚が、まだ少し残ってしまっている」。思うような高さを出せず、グリーンで止まらずに転がってしまう分の苦しさもある。

それでも、シード争いのために気持ちを奮い立たせる。「ボギーを1個打とうが、(伸ばし合いのコースで)まだ頑張れるので。諦めずにあしたも攻めていきたい」。初日46位から連日の「68」で通算10アンダー29位まで上げてきた自分に、もうひと踏ん張りを求めた。(茨城県小美玉市/亀山泰宏)

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