勝みなみは2試合続けて決勝ラウンドを戦った

◇米国女子◇アセンダントLPGA benefiting ボランティア・オブ・アメリカ 最終日(8日)◇オールドアメリカンGC (テキサス州)◇6475yd(パー71)

中国・上海に出向くのは、あすが人生で初めてだ。「行ったことがないし、私は中華料理も好き。街も発展していてキレイそう。すごく楽しみ。なかなか機会がないですから」。2週間の米国遠征を終え、勝みなみは次週アジアシリーズ初戦の「ビュイックLPGA上海」（上海旗忠GC）を戦う。ゴルフでようやくつかんだ手応えもあるから、出国前の心は踊る。

＜＜　下に続く　＞＞

テキサスでの4日間は手を変え品を変え、パッティングの打ち方を模索してきた。2日目終了後には練習グリーンで3時間に及ぶ猛特訓も行ったがしっくりこない。

パターを握る手元に変化を加えたという

迎えた最終日、ついに気づいたことがあった。「グリップの位置をちょっと“内側”に」。普段よりも手元をわずかに右側（飛球線後方）にスライドさせてアドレス。「手首がちょっと動いているような感じがしたので、インに入れた方がカッチリ決まるかなと思ってやったら結構良くて。芯に当たる確率も高くなったので、これだ！と思った」

インスタートの序盤4ホールをショートゲームで巧みにしのぎ、14番で3パットボギーを先行させたが、「自分の思ったところに打てた。（ストロークの）ミスをして外れたわけじゃない」と割り切れた。

ショットに豪快さを取り戻した

すると16番（パー3）で20m近いパットがカップに消えて最初のバーディ。「今まで入ってなかった分の、ごほうびが来たのかな。距離感だけ気をつけたら入っちゃって。短いのが入らないのに、あんなに長いのが入る。それがゴルフだなと思って」と驚きのまま続く17番（パー5）もバーディにした。

4バーディ、3ボギーの「70」で通算1オーバー。2日目終了時の50位から連日浮上し29位で終えた。初日に7位だったことも加味して「良いスタートを切れた分、納得のいく順位ではないが、少しずつ良くなってきた」と振り返る。「（新しいパットの打ち方が）めちゃくちゃ良かったから『なんだよ！』と思って。もうちょっと早く、2日目くらいだったら良かったのに。でも、経験から見つけられたので、来週から良いんじゃないでしょうか」（笑）

アジアシリーズへ自信を持って向かう

年間ポイントレースは1つ上げて78位に。来季のフルシード獲得圏である80位以内をキープしてアジアシリーズに向かう。現段階で全4試合のうち3試合に出場予定。いずれも予選カットのない4日間大会だ。「（気持ちは）全然違います。日本ツアーもTOTO（とJLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ）だけが4日間（予選落ちがない）。もう『行け！行け！』みたいな感じだった」。ルーキーイヤーは最終局面。コースをアグレッシブに攻める準備は整った。（テキサス州ザ・コロニー／桂川洋一）