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古江、西村と同世代 長野未祈がオレゴン大で見つけた道「私は私の人生を」

◇海外女子メジャー◇全米女子オープン 事前(4日)◇ペブルビーチGL (カリフォルニア州)◇6509yd(パー72)

「もう普通の会話に困ることはないかもしれませんね」――。そんな風に言って、広大なペブルビーチGL内で選手やキャディを送迎するシャトルに乗り込んだアマチュアの長野未祈は、すぐに運転手とも英語で打ち解けていた。選手が残っていたため前日月曜も午後8時まで働いていたとぼやく相手に「私、もうその時間はベッドにいたよ!」なんてジョークを返して笑いも誘いながら。

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流ちょうな英語を操る22歳。畑岡奈紗が国内メジャー初のアマチュア優勝を成し遂げた2016年「日本女子オープン」で3日目を終えて単独首位に立っていたのが、当時15歳の長野だった。高校卒業間近の19年1月に渡米、進学を決断。フロリダ州にある2年制のセミノール州立大を経て、昨夏からオレゴン大へ編入した。

ゴルフの強豪校としても知られる同大は、米国の大学らしく勉学の成績も重要視される。栄養学が主だった短大時代からさらに枠を広げ、ジェネラルソーシャルサイエンスやコーチングなども学んできたという。「どの学科を受けても英語の勉強にはなりますし…」。難解な専門用語(もちろん英語)を駆使したレポート提出にも必死の日々を送る。

2期制であれば5月上旬に終わる授業も、3期制を採用しているため6月20日まで続く。そんな中、6月5日に受けたオレゴン州の全米女子オープン最終予選会で上原彩子とともに2つしかない枠に滑り込んでみせた。

今大会には同学年で米ツアーに参戦している古江彩佳西村優菜、日本ツアーからも吉田優利が出場。高校までは同じフィールドで切磋琢磨していた選手たちがひと足早く華やかな世界で活躍する姿がまぶしく見える時期もあったと明かす。「米国に来た当時は『うらやましいな』って思いました」。いまもリスペクトの念は変わらない一方、「人それぞれ、私は私の人生。自分は自分で、いまできることを頑張ろう」と心に決めた表情は晴れやかだ。

来年に卒業を控える中で年内の米女子ツアー予選会への挑戦も視野に入れているように、プロとしての活躍が最大の目標。ただ、米国の大学で学ぶ日々は間違いなく人生の幅を広げてくれたとも感じている。6月「みずほアメリカオープン」で72年ぶりのプロデビュー戦Vを飾ったローズ・チャンはスタンフォード大を休学してプロ転向した。「ローズもプロ生活が終わったら、たぶんスタンフォードに戻って卒業するんじゃないかな。私もそのまま日本にいたら、(国内ツアーの)プロテスト(一本)って考えていたと思う」

まずは2年ぶり2度目の大舞台。ローカルキャディとタッグを組み、マネジメント会社が手厚いバックアップ体制を整えてくれるわけでもない。「でも、私はまだプロじゃないですから。勉強だって頑張らないといけないですし、その中でベストを尽くして、何かいいものを発揮できれば」。自分なりのルートでたどり着いたペブルビーチに全力でぶつかっていく。(カリフォルニア州ペブルビーチ/亀山泰宏)

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