「戦いの場に戻ってきた」 渋野日向子は6種の素振り棒と新アイアンで米復帰
2022年 Danaオープン by マラソン
期間:09/01〜09/04 場所:ハイランドメドウズGC(オハイオ州)
1年限定“畑岡奈紗ドライブ” 圧巻Vの地から目指す「あと2勝」
◇米国女子◇Danaオープン by マラソン 事前(31日)◇ハイランドメドウズGC(オハイオ州)◇6598yd(パー71)
オハイオ州ハイランドメドウズGCの周辺、4カ所ほどの道路にはリスペクトいっぱいの標識が掲げられている。「Nasa Hataoka Dr(ドライブ)」。1年限定で大会覇者の名前を冠した道を通って選手たちはコースへ集う。
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当然、ディフェンディングチャンピオンの畑岡奈紗もその1人。行きも帰りも自分の名前が目に入る。「道の名前に使われるというのは、いままでにない経験。すごくうれしいですし、目に入るたびテンションも上がる。去年優勝できたんだなという実感も湧きますね」と特別な体験をかみしめる。
悪天候で54ホール短縮競技になったとはいえ、後続に6打差の圧勝だった。しかし、実は大会前にトラブルに見舞われていた。契約する住友ゴム工業からコースへ送ってもらったはずのボールが手違いで届かず、右往左往。手を差し伸べてくれたのが同じボールを使用していたアシュリー・ブハイ(南アフリカ)だったという。
分けてもらったボールを使い、初日に自己ベスト「61」のロケットスタートを決めた。「アシュリーのボールを使って10アンダーだったから、『ボール返しなさい』って(笑)」。8月の「AIG女子オープン」(全英女子)で悲願の初優勝を遂げた33歳との微笑ましいエピソードを含め、好相性の地には特別な思い出が詰まっている。
4月の優勝後もコンスタントに上位へ顔を出しながら、シーズン2勝目が待ち遠しい。7月開催だった昨年は、この試合から上昇カーブを描いて1年をフィニッシュした。
「ことしはボールもちゃんと届いてるので…」と冗談めかし、再現に意欲をにじませる。「秋になって自分の得意なシーズンでもあるので、最低でも(今季のうちに)あと2勝はできるように頑張りたい」と力強く言った。(オハイオ州シルバニア/亀山泰宏)