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大差の勝利に“きょとん” 馬場咲希が大一番を前にかなえた別の夢

◇女子アマチュア◇全米女子アマ 準決勝(13日)◇チェンバーズベイGC(ワシントン州)◇6541yd(パー73)

決勝進出の事実は、ひと呼吸おいて把握した。6アップで迎えた12番。1オンに成功したパー4でバーディを決めた馬場咲希は、相手のベイリー・シューメーカーのパー以上が確定しても顔色ひとつ変えず、その場を動かなかった。

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アップドーミーホールでのマッチ勝利にも“きょとん”。「考えてたんですよね…。このホールでイーグルかバーディ、(相手が)パーで勝ちだよなあって。ちょっと曖昧でした」。7&6(6ホールを残して7アップ)は、頭で指折り数えて残りホールとアップの数を比べるほどの大差。握手をしようと手を差し伸べたキャディの「きみの勝ちだよ」の声で、「やっぱ勝ちか!と思って」ようやく笑顔がのぞいた。

時間差を伴った喜びはホールアウト後にもう一つあった。決勝戦進出により、2023年の「全米女子オープン」の出場権獲得を全米ゴルフ協会(USGA)から知らされた。「え? 行けるんですか? 優勝者が全米と全英(AIG女子オープン)に出られると聞いていたので、とりあえず優勝だけを目指していた」とびっくり。

規定ではあす14日(日)の決勝戦で敗れて2位になっても、アマチュア資格を維持していれば来年の全米女子オープンに出場できる(優勝者はプロ転向しても出場資格が付与される)。「やったー!」と父・哲也さんと勢いよくハイタッチ。「めっちゃうれしいです」と声を弾ませた。

5歳でゴルフを始め、夢中になるにつれて視線は自然と海外にも向くようになった。「小さい頃によくLPGAの試合を観ていたんです。ステーシー・ルイスが強かった」という。

同じ舞台に初めて足を乗せたのが今年6月のメジャーだった。「全米女子オープンに出て楽しかった。来年の会場が(カリフォルニア州)ペブルビーチGLというのを聞いて、本当にプレーしたいと思っていました」。夢をまた一つかなえて、快挙のかかる36ホールに臨む。(ワシントン州ユニバーシティプレース/桂川洋一)

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