大差の勝利に“きょとん” 馬場咲希がかなえてしまった別の夢
馬場咲希が「全米女子アマ」決勝進出 服部道子以来の日本勢37年ぶり制覇へ
◇女子アマチュア◇全米女子アマ 6日目(13日)◇チェンバーズベイGC(ワシントン州)◇6541yd(パー73)
36ホールのストロークプレーで争われた予選ラウンドを通過した64人によるマッチプレーの準決勝が行われ、17歳の馬場咲希(東京・日本ウェルネス高)がベイリー・シューメーカーに7&6(6ホールを残して7アップ)で圧勝した。14日(日)のモネ・チュン(カナダ)との決勝戦で、1985年の服部道子以来、日本勢として37年ぶりの優勝をかけて戦う。
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前日の準々決勝に続いて馬場は前半からリードを築いた。パーセーブに苦しむ相手を横目に、7番までに5アップと優勢。8番(パー5)で初めてホールを奪われたが、続く9番(パー3)で「ピンが手前の厳しい位置にあったけれど、奥に逃げないように(第1打で)ピンのあるエリアを狙っていきました」と相手のボギーを誘って勢いを引き戻した。
「『勝てる。勝てる』と思いながら回っていた」と強気の姿勢を崩さず、10番では手前から8mのバーディパットを沈めてガッツポーズを繰り返した。勝負を決めたのは前日にイーグルを決めた短いパー4の12番。「きのうのイーグルで好きになりました」と相性の良さも感じるホールで、この日は1Wで1オンに成功し、2パットバーディとして大差で相手を退けた。
6月の「全米女子オープン」で予選を通過してから、快進撃を続けている。初めて本格的なマッチプレーを経験した7月「全米女子ジュニア」でベスト32。「その時の反省点を考えながらやってきました」と体力と精神力の維持を心がけてきた。
“女子アマ世界一”の称号を日本人が手にしたのは、生まれるよりもずっと前の話。服部との面識もなく恐縮しきりだが、「アメリカで試合をできていることがうれしいし、あしたも決勝でできることがうれしい」。36ホールの長丁場を前に「体力、集中力を切らさないように(栄養の)補給を意識したい」と大きく息を吸った。(ワシントン州ユニバーシティプレース/桂川洋一)