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「最低限、良かったかな」畑岡奈紗“すごく我慢”の1アンダー発進

東京五輪 女子初日(4日)◇霞ヶ関CC東コース(埼玉県)◇女子6648yd(パー71)

スタート前に同組の3選手が横一列に整列して、順番に名前と国名がアナウンスされていく。その様子を、移動式カメラでなめるように撮影するのが、このオリンピックでの1番ティの光景だ。「やっぱり、すごく緊張しましたね」という畑岡奈紗。1Wを握った畑岡の東京五輪・第一打は、低く左に出て林の中へと消えていった。

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日本代表の服部道子コーチも「正直、見たことがないショットでびっくりしました」という不安な幕開け。松林からフェアウェイに戻したが、パーパットを決めきれずにボギー発進。それでも、ホールを重ねるたびに緊張はほぐれていった。

6番、8番(パー5)とバーディを奪ったが、「きょうはティショットに関しては、気持ち良く打てたところが1つもなかった。ラフが長いのでフェアウェイに置くのが基本だけど、調子もあまり良くなくて、よりコースが難しく、狭く感じる部分があった」という畑岡。

アイアンショットも「フェースコントロールできていないところがあって、思ったより飛んでしまったり、逆に飛ばなかったりした」と顔をしかめる。10番(パー3)は段下10mから3パット。12番もティショットを右に曲げて、3オン3パットのダブルボギーとし、一時は2オーバーまでスコアを落とした。

中盤の踏ん張りどころ。畑岡は「直したいポイントは分かっていたので、そこだけ意識した」という。まず、14番(パー5)で1.5mにつけてバーディとすると、続く15番は4mを流し込む。16番(パー3)はピンをかすめて5mにつけて3連続バーディとした。

畑岡本来のキレのあるショットではなかったが、「すごく我慢してきて(バーディを)獲れたのはすごく良かった」と、粘って1アンダーでホールアウト。「結果としてアンダーに戻すことができたのは、最低限良かったかなと思う」とうなずいた。

自国開催のプレッシャーの中、結果的に初日を1アンダーでまとめきった。ショットの修正を2日目以降の課題としたが、首位と4打差の16位発進。その表情には、まず1つ、初日の壁を乗り越えた安堵感も漂っていた。(埼玉県川越市/今岡涼太)

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