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強い、強い、鈴木愛 「夢みたい」な米ツアー初制覇

◇日米女子ツアー共催◇TOTOジャパンクラシック 最終日(10日)◇瀬田ゴルフコース 北コース(滋賀県)◇6659yd(パー72)

3日間でたたいたボギーはわずかに1つ。鈴木愛が最終日もノーボギーの「67」で回って通算17アンダーとし、2位のキム・ヒョージュ(韓国)に3打差をつけて、2週連続での完全優勝を成し遂げた。「本当に夢みたい。いままでの優勝の中でも、1番か2番に印象に残る試合になった」と初めての米ツアー制覇に笑顔がはじけた。

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最終日を3打差首位で迎えたが、「やっぱり日本ツアーではないから…。勝てるのか、自分のゴルフがうまくいくのかという不安があった」と振り返る。だが、「意外とコースに入ると落ち着いていて、思ったより冷静に回れました」と、序盤から危なげないプレーを続けた。

177ydを5UTで上1mにつけた2番でこの日最初のバーディを奪うと、5番(パー3)からは3連続。7番では左足下がりのフェアウェイから、9Iでピンそば80㎝にピタリとつけて、土田麻依子キャディも「めっちゃうまかった」と舌を巻いた。最終18番(パー5)もバーディで締め、宣言通りに5つ伸ばして逃げ切った。

今季22試合で6勝目。勝率27.3%は出場4試合で1度は勝っている計算だ。年間6勝以上を挙げたのは2015年のイ・ボミ(7勝)以来となる。

「とにかく若い子には負けたくない」と鈴木は言う。「申ジエさんは世界で何十勝もしているし、当然一緒に回っていても、クラブの入れ方とかイメージはすごくうまい。その選手がいつも上にいるのは当たり前だけど、やっぱり若い子にはまだ負けられない。若い子のお尻を叩くじゃないけれど、シャキッとせい!っていう意味で負けられない」と、25歳にしてツアーの中核選手としての自覚もある。「全体的にレベルをあげて、日本人も強いなっていうところを見せたい」という海外ツアーに対する意地もある。

賞金ランキングは2位に浮上。世界ランキングも20位以内に浮上する見込みで、オリンピック出場も現実味を増してきた。この優勝で11月18日午後5時(米国東部時間)までに申請をすれば、米ツアーメンバーにもなれるが、「夢だったので、行きたい思いはあるけれど…」と鈴木は結論を保留した。それでも、この優勝で来シーズンの海外メジャー全5試合と、「HSBC女子チャンピオンズ」の出場資格を獲得した。

その前に、まずは今シーズンの残り3試合が待っている。2年ぶり2度目の賞金女王獲得へ向け、「あまり相性がよくない」という次週「伊藤園レディス」を山場とした。(滋賀県大津市/今岡涼太)

<1988年のツアー制度施行以降 年間6勝以上>
2015年 イ・ボミ(7勝)
2009年 横峯さくら(6勝)、諸見里しのぶ(6勝)
2005年 不動裕理(6勝)、宮里藍(6勝)
2004年 不動裕理(7勝)
2003年 不動裕理(10勝)
2000年 不動裕理(6勝)
1997年 福嶋晃子(6勝)
1989年 小林浩美(6勝)

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