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<谷口徹が空白の2週間で改めて知らしめた事実とは?!>

アラフォーの星が帰ってきた。連覇を狙った5月の日本プロで腰を痛め、決勝ラウンド初日にまさかの棄権をした谷口徹が、それから2週間で復帰してきた。

「日本ゴルフツアー選手権 シティバンクカップ 宍戸ヒルズ」では、初日の悪天候も相まって、11オーバーの112位と大きく出遅れ、その後遺症も懸念されたが、翌日の大会2日目ではみごと払拭してみせた。

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遠目からでもはっきりそれと分かる「ドヤ顔」をしてホールアウトしてきた谷口の第一声は、まさに文字通り。「どうだ!!」と胸を張るのも当然の67。天候が回復したとはいえ、コースの難易度はあいかわらずというコンディションの中で4アンダーをマークした。

ちょうどその日は初日に12オーバーを打った石川遼が、巻き返すどころかブービーでの2週連続の予選落ちを喫していたことも相まって、なおさら43歳の執念が際立った。
59位に滑り込み、決勝ラウンドへと駒を進めただけに、「2試合のブランクも、まったく関係なかった」と、本人も得意満面。

「まあ、簡単には帰りたくなかったし。帰りの飛行機も今日(6月3日・金曜日)は満杯だったし」。腰痛は完治してはなかったそうだが、「そんなの全然問題ない」とどこまでも気丈に振る舞い、「プロなら痛いなんて言い訳は言わない」と、絶“口”調ぶりもすっかり全快していたのであった。

そしてそれは実際にそうなのである。
今季専属キャディの石井恵可さんをはじめ、他の選手たちも口を揃えて言う。「どこかが痛いとか、谷口さんが言っているのを聞いたことがない」。
もちろん、それほど故障が少ないという証しでもあり、日頃の鍛錬のたまものでもあるが、同時に「めったなことでは弱音を吐かない選手である」という印象が、浸透している。

だからこそ、日本プロでの棄権は周囲を大いに驚かせた。
しかも、大会3日目は通算2アンダーの8位タイからのリタイアだっただけに、なおさらだった。
「今まで谷口さんが腰が痛いなんて、言ってたことあったっけ・・・」。
「いや、ないよ。聞いたことない」などと口々に声を揃えた他の選手たちの記憶は確かで、谷口が腰痛を訴えたのは、それが初めてであった。
しかも、連覇がかかった週末である。
「あの人が3日目にプレーをやめるなんて信じられない」。
「だからよほど痛かったんだよ」と、他の選手たちもずいぶんと心配していたから今回の復帰は、逆に周囲を大いに安心させたものである。

また他の選手たちが、谷口の復帰に安堵したのには、こんな理由もあった。以下は某選手のつぶやきである。
「いるとなんだかんだととっつかまって面倒くさいなあ、とか思っちゃうときもあるんだけれど。いなかったらいないでロッカールームも静まりかえってなんだか寂しい。口うるさいけれど、あの人がいると空気がピリっとする。ツアーにとって、やっぱりなくてはならない人なんです」。
いろんな意味でも、その存在の大きさを知らしめた空白の2週間でもあったようだ。

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