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<今年、男子ツアーで一番の稼ぎ頭とは・・・!?>

賞金レースが激化するこの時期、必ず話題にのぼるのが、キャディで誰が一番の稼ぎ頭であるかということ。当然、そのときランク1位の選手の“エース”の名前が挙がるのが筋というものだが今年、金庚泰のバッグを担ぐプロキャディの児島航さんがそう言われるのには、ほかに訳がある。

その昔、谷口徹のエースキャディをつとめていた清水重憲さんが、2007年にたまたま“出稼ぎ”で女子の上田桃子選手のバッグを担いで、賞金王のみならず、賞金女王をも誕生させたというサクセスストーリーがある。児島さんの場合はそこまではいかずとも、それに似た状況にある。

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というのもあれは10月。コカ・コーラ東海クラシックの週に、金はやむなく日本ツアーを留守にしなければならなかった。母国韓国で所属先の新韓銀行主催のビッグトーナメントがあり、どうしてもいちど帰郷する必要があったのだ。

その隙をついて、児島さんに白羽の矢を立てたのが、プロ5年目の松村道央だった。たまたま空き週になる児島さんを起用したのがハマった。難コースの三好で最後までV争いを繰り広げてついに藤田寛之とプレーオフ3ホールの激闘ののちに、ツアー初優勝を飾ったのだ。

金が日本一に輝いたのは、さらにその2週後だった。金も松村も口を揃えた「ラッキーキャディ」の命名が、一気にツアーに広まった。

もともと、丸山大輔のエースをつとめていた児島さんは結婚を機に、一度は足を洗い、宅配会社で生計を立てていたという。しかし、ツアーの味が忘れられず、丸山に復帰の相談をしたところ、紹介されたのが金だった。昨年11月からコンビを組むと、金の元々の才能と実力もあって、二人三脚で一気にスター街道を突き進んでいった。

その金が、10月の一時帰国から日本に舞い戻り、再び賞金王争いに加わった際に、児島さんにそっと打ち明けたことがある。「僕はワタルさんがいないとダメなんです」。まさにキャディ冥利に尽きる瞬間。ますます結束力を増して、最強コンビがひた走る!

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