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実は根っからの九州男児!? 藤田寛之の意外な素顔

40歳だがどちらかというと童顔で、普段からめったに感情をあらわにすることがない。だから、非常に温厚な選手と思っておられるファンも多いかと思うが、実は思いのほか男気があるのが藤田だ。いやもちろん、いつも礼儀正しく気配りのある選手であることは、みなさんの第一印象のとおりだ。そういう態度や振る舞いのことではなく、その生き方や考え方が見かけによらず(!?)めっぽう男らしいのである。

福岡県出身。厳格な父・寛実さんの教育方針からか、幼いころからテストでどんなに良い点を取っても、ゴルフで好スコアを出しても・・・それこそ、ツアーで初優勝を挙げた時ですら「親に褒められたことがない」という。そんな九州男児の血を、藤田自身も受け継いでいるのだろう。口調は相変わらず柔らかなままに、それでもふいに熱く語り出すことがある。先日は、日本人選手と世界メジャーについて話し始めたときのことである。

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「予選通過だけで満足しているだけじゃあ、もうダメなんですよ」と、藤田はツアー通算9勝目を飾った「つるやオープン」の優勝インタビューで、ふいに語気を強めた。「日本人選手のレベルはそんなもんじゃない。日本という国ではこれだけ素晴らしいツアーを開催していて、そのツアーを代表して出ていくわけですから、ただ出るだけで喜んでいるようじゃダメ。そろそろ、世界にアピールできる成績を残していくことが必要です」と、力強く言い切った藤田自身はこれまで3度メジャーに挑戦。

いずれも決勝ラウンドに進み、4日間を経験しており、その厳しさを身を持って感じている。ひとしきり持論をぶったあとで照れくさそうに、「ぽっと1回だけ行って、いきなり結果を出すのは難しいですし、世界との差も知っている。そういう意味では、空気を読めないことを言ってるかもしれませんが、それでも、そういうことを意識して行くのと行かないのとでは、到達するところが全然違うと思う」と、力説をやめなかった。

藤田だけに限らず、世界メジャーはどのプロゴルファーにとっても、特別な舞台だ。選び抜かれた者だけがそこに立てる。そのプライドが、ますます選手たちを輝かせる。藤田は言う。「メジャーはまさに強い者だけが生き残る世界、という感じがする。真のプロの集まりというところが凄く好きだし、トーナメントはそういう場所でなくてはならないと、行けば行くほど感じるんです。そして、その舞台に自分も何度でも立ちたい、と」。

だからこのオフは、その出場権を取りにわざわざ海を渡った。3月にマレーシアで行われた「全英オープン」アジア予選に挑戦。みごとランク1位で今年の会場であるセント・アンドリュースへの切符をもぎ取った。根っからの九州男児が2005年以来、2度目のリンクスへ・・・・・・。7月の本戦では究極の舞台で「ひとつでも上位を目指す」と、早くも目標を見据えている。

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