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プレーヤーズラウンジ

ツアープレーヤーたちの趣味<五十嵐雄二>

2009/06/15 09:21

先のメジャー戦「UBS日本ゴルフツアー選手権 宍戸ヒルズ」で悲願のツアー初優勝を飾った五十嵐の趣味は蕎麦打ち。高速道路の料金1000円均一化に伴い、ひたすらさぬきうどんを食べ歩くツアーがいま人気だが、五十嵐の場合はもっぱら蕎麦で、「美味しい店を求めて何軒もはしごする」というほどだ。

そんな蕎麦好きが高じて、いよいよ自分で打つようになったのは3年前からだ。蕎麦打ち名人で有名な、近所の「小森接骨院」(茨城県常陸大宮市)の小森則夫先生に、弟子入り。試合に出られない時期は特に、約1時間かけてすべてを忘れてそば粉をこねる作業が「良い気分転換になった」という。

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今年もすでに3回打ったが、まだまだ名人の域には達しない。蕎麦はうどんに比べて繊細で、「その日の気温や湿度によって、微妙に水分量を変えたり、奧が深くて」。なかなか、満足する出来にならない。土産に師匠の分と、自分が打った分を持ち帰っても、「先生のほうが美味しそう」と言って、いまだ家族が食べてくれた試しはないが、無理もない。「僕の打った蕎麦はうどん並みに太いし、見るからに不味そうで…。とても人様に食べていただけるような代物じゃない」と本人も苦笑する。

五十嵐お気に入りの名店は、栃木県の馬頭にある古舘(こだて)という蕎麦屋だそうが、「硬さといい歯ごたえといい…絶品。交通費を払ってでも、そこに食べに行ったほうがよっぽど美味しい」とは自身も認めるところだが、それでも蕎麦打ちにはお金には変えられないものがある。

「手作りの良さ」だ。自ら汗を流し、出来たてをその場で味わうのもまた格別なものがある。蕎麦打ちもゴルフと同じで、いつも同じ手順で作っているはずなのに、毎回出来上がりが違う。そしてゴルフと同じように、毎回同じ硬さや歯ごたえの麺が打てるようになるには、地道な努力と経験の積み重ねが必要だと痛感するのだ。

だから蕎麦を打つたびに、ゴルフでも同じように、地道に日々積み重ねて行こうと思うのだ。ツアー初優勝を達成した今でもその思いは変わらない。「好きになったらとことん極めたい」という姿勢は、やっぱりゴルフとも同じで、蕎麦にすっかり魅せられてしまった五十嵐は、このたびのツアー初優勝を記念して祝いの蕎麦打ちを計画している。当分は優勝の事後処理で忙しく、今週のオープンウィークで実現するかは微妙だが、「時間が出来たら、すぐに“師匠”に報告に行く」と、決めている。

提供

2009年 UBS日本ゴルフツアー選手権 宍戸ヒルズ



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