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難コースで「できる」の呪文 アン・ソンジュに近づく永久シード

◇国内女子◇ヤマハレディースオープン葛城 最終日(1日)◇葛城ゴルフ倶楽部山名コース(静岡県)◇6564yd(パー72)

惜敗した菊地絵理香が「きょうのコンディションのこのコースで、ボギーなしの『69』は絶対に偶然で出せない。素晴らしいスコア」と勝者をたたえた。4打差3位タイから出たアン・ソンジュ(韓国)は3バーディ、ボギーなし「69」とし通算5アンダーで逆転優勝。3月の「PRGRレディスカップ」に続く今季2勝目。ツアー通算25勝とし、永久シード獲得に残り5勝に迫った。

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4日間72ホールを終えて通算アンダーパーは2人だけ。風向きが複雑になった最終日は5人が80台を記録した。硬くて傾斜の激しいグリーンを持つコースにアンは「一番うれしいのはこのコースでボギーなしで『69』を出せたこと」と満面の笑みを浮かべた。

3オンした出だしの1番で1mの下りのスライスラインを入れてパー。「かなり気をつけて打った。そこで悪い流れにしなかったからよかった」。差が詰まっても、スコアボードを見なかった。「後ろの組の菊地さんのプレーの歓声は聞こえたし、きょうは自分だけ集中しよう、と。ただ、最後の17番だけはボードを見ちゃいましたね」。

苦手意識があるという後半12番と14番では「すごく緊張した。でもティショットのときに自分に呪文をかけて『できる、できる』と。自分に負けないと言い聞かせた」とパーを拾った。百戦錬磨の30歳は「最近、飛ぶ選手が多くなってきたけど、ベテランとして負けなくてよかった」と胸を張った。

2010年の日本ツアー参戦後、賞金女王に3度なった。昨季は初めてシーズン複数回優勝を逃し、「周りから1勝しかできなかった」と言われた。「わたしは1勝でも感謝しているのに。今年はもう2勝目なので次の1勝を目指します」という。

全美貞(韓国)と勝利数で並んだ。永久シードは「まだ考えていない」としたが、「29勝目から次の1勝は本当につらいと思う。だからそこは考えずにまずは26勝目を目指す」。着実に、確実に一歩一歩進めていく。(静岡県袋井市/林洋平)

<国内女子ツアーに現在参戦中の選手の通算勝利数上位者>
・25勝/アン・ソンジュ全美貞
・23勝/横峯さくら
・22勝/李知姫
・21勝/イ・ボミ
・17勝/大山志保

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2018年 ヤマハレディースオープン葛城



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