元女王・森田理香子が下部ツアーに陥落 涙ポロポロ「しゃべれない」
「ただ上だけを見て」来季下部ツアーの森田理香子に迷いなし
2013年の賞金女王で、7年間保持した賞金シードを失った森田理香子が11日、東京都新宿区の百貨店「小田急ハルク」で、ウェア契約を結ぶアンパスィ(株式会社ゴールドウィン)のトークイベントに出席。イベント後に取材に応じ、来季は国内下部ステップアップツアーを主戦場として戦う意向と、現在の心境を明らかにした。
賞金ランク50位までに与えられるシードを逃した森田は、今月初旬のファイナルQTでも79位にとどまり、来期の出場権を喪失した。来季のレギュラーツアー出場は、最大8試合の主催者推薦や、予選会を通過した大会に限られる。
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「成績も出なくて、ゴルフをやめたいと思うこともあった。それでも暖かい応援をもらって『やめられない』と思ったし、周りのサポートがあったから、今こうして気持ちを切り替えられた」。イベント中には、女性ファンが涙ながらに「頑張って!」と声援を送り、森田が声を詰まらせる場面もあった。
2008年にプロテストで一発合格。09年の本格参戦から7年連続でシードを保持し、13年には23歳の若さで賞金女王を戴冠するなど、順風満帆に歩を進めてきた。師事する岡本綾子から当時掛けられた「技術と精神力が噛み合っていないから、これから苦労する」という言葉が、「今となっては痛いほど分かる」。技術的な成長の裏で、メンタル面の弱さを改めて突きつけられた気がしたという。
「自分だけがしんどいわけではないと思った。周囲からの期待を自信に変えて、一から頑張りたい。これ以上(調子が)落ちることはないと思っている。これからも上だけを見て戦えればと思っている」と、強い視線に迷いはなかった。
主戦場となる下部のステップアップツアーは、年間18試合前後が組まれる。優勝すればレギュラーツアーの出場権を獲得できる。12月は休養に充て、1月から本格始動する予定。オフは足りないピースを埋めていく作業に注力し、新たな一歩を踏み出そうとしている。来季のスケジュールに関しては「1人で決められるものではない。日程発表後に詳細をつめていく」という言葉にとどめた。(編集部・糸井順子)