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19歳の新人、杉本愛理が14位から巻き返しを狙う

国内女子ツアーの下部ツアーとなるステップ・アップ・ツアーでは、優勝者には翌々週からレギュラーツアー4試合への出場資格が与えられることになっている。先週、大分県の臼杵カントリークラブで開催された「フンドーキンレディース」で優勝を果たした杉本愛理は、次週のレギュラーツアー「富士通レディース」からの出場資格をつかんだ。

今週の「スタンレーレディスゴルフトーナメント」への出場資格を持たない杉本は、「調子も良いし、試合には出られるだけ出たいので」と、月曜日に行われたマンデー予選会に挑戦し見事本戦出場を決めた。

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そして迎えた初日は4アンダーの3位タイ。2日目は2バーディ、3ボギーの「73」をたたき通算3アンダーの14位タイに後退したが、自身初のレギュラーツアー決勝ラウンド進出となった。シャープなスイングで躍動感のあるゴルフをする杉本は、バーディを決めると右手の握り拳を素早く引く力強いガッツポーズを披露する。2日目の5番では6メートルのバーディパットを決めて、気合いを込めた。

ラウンド後に杉本の足元を見ると、プロゴルファーでは珍しく、何年も履き古したようなシューズを履いていた。白い表皮は歴戦を物語る土の線が刻まれ、靴の裏の鋲もすり減っている。「これは、母に買ってもらったシューズで、すごく気に入っているので、アマチュア時代から大事に履き続けているんです」。ようやく立ったプロの舞台を、その靴で踏みしめることにいまは意味がある。

ウェアも「自分で買ったものばかりですよ。今年のQT(クオリファイトーナメント)で通過できればメーカーさんと契約をしていただけると思って頑張ります」と、19歳の新人らしい初々しい言葉が返ってきた。

昨年のQTでは69位に入り、今季プロテスト前にステップ・アップ・ツアーに3戦、レギュラーツアーも1試合出場を果たした。そしてテスト直前の「ANAプリンセスカップ」で2位に入り、テスト合格後の「Duoカード・レディース」でも2位。そんな調子を上げてきた矢先にアクシデントが起こった。

9月の「山陽新聞レディースカップ」初日のラウンド中に脱水症で倒れ、まさかの途中棄権。3日間入院し、退院後もゴルフの際には水分補給を欠かさず、リハビリを兼ねて出場した先週の「フンドーキン-」で、自身もびっくりのプロ初優勝を果たした。

「今はとにかく試合に出たいので、せっかくいただいたチャンスを生かしたいですね」と、今週を含め5試合の連戦に挑んでいる。この勢いでシード権も狙ってみては?と聞くと“ニヤっ”と笑い、先輩たちが黙々とボールを打つ練習場へと向かった。(静岡県裾野市/本橋英治)

関連リンク

2013年 スタンレーレディスゴルフトーナメント



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