2026年 KKT杯バンテリンレディスオープン

地味なフィナーレでしたが…「5倍くらい疲れた」高橋彩華のシーズン2勝目

2026年 KKT杯バンテリンレディスオープン 最終日 高橋彩華
高橋彩華は直近3戦で2勝。メジャー切符も見えてきた

◇国内女子◇KKT杯バンテリンレディスオープン 最終日(19日)◇熊本空港CC(熊本)◇6595yd(パー72)◇雨(観衆3167人)

勝負は決まった――と誰もが思うケースでは、どれほど短いウィニングパットを控えていようが、“優勝者”はマークをして後続選手を先に打たせる。高橋彩華の今季2勝目のフィナーレは少し意外な光景だった。最終18番(パー5)でバーディパットを外した直後、リードを守り切るお先の一打をタップイン。「『あれ?これを入れてプレーオフ?』って計算がよくわからなくなっちゃって。テンパった感じで…」と苦笑したまま拍手を浴びた。

「よくよく考えたら、マークすればよかったです」と悔やむほど、手ごたえを感じられる勝ち方だった。2週前の「ヤマハレディース葛城」では最終日最終ホールで90ydを放り込む奇跡的なイーグルでトップに並び、三つどもえのプレーオフを制した。今週は最終日を首位タイでスタート。通算22勝を誇る鈴木愛とのマッチレースに挑んだ。

2026年 KKT杯バンテリンレディスオープン 最終日 高橋彩華 鈴木愛
鈴木愛とのマッチレースは雨中で熱を帯びた

雨に打たれ、ともにリーダーで迎えた前半6番。ティショットを左に曲げるピンチが訪れた。ここぞとばかりにバーディを奪う鈴木を見て、「やっぱり勝負を分かっている」と歴代女王の力を肌で感じた。高橋は3m弱のパーパットをねじ込んで必死に応戦。続く7番(パー3)、8番と立て続けに長いパットを決めてボギーを免れた相手に対し、それぞれ5m、4mのチャンスを逃さず連続バーディを奪った。

2026年 KKT杯バンテリンレディスオープン 最終日 高橋彩華
高いショット力を武器に

「すごいパーパットを先に入れられていたので、『入れ返そう』という気持ちで」と真っ向勝負。バックナインは持ち前のショット力を発揮して11番(パー5)、13番(パー3)のバーディで鈴木を突き放した。「68」で通算14アンダー。1打の争いに競り勝つ興奮は、趣味のクレーンゲームで景品をゲットしたときのそれとは比べ物にならない。「長いプレーオフを18ホールやった気分。今までの優勝とは違う。“ヤマハ”の5倍くらい疲れました。戦いきって実力で勝てた。きょうのほうが自信はつきました」と充実感に満ちあふれた。

2026年 KKT杯バンテリンレディスオープン 最終日 高橋彩華
最終18番は確実にパーをセーブ

今大会の優勝で75位だった世界ランキングは60位台に浮上する見込み。6月の「全米女子オープン」(カリフォルニア州リビエラCC)出場をかけた20日(月)の日本地区最終予選会を経ずに、本戦前週のランキング(75位以内)で女子メジャーのフィールドに滑り込むチャンスが出てきた。「予選会に出たほうが無難なのかどうなのか…。どうしようかな。飛行機に乗る前にお父さんと会議します」と選択を迫られる状況になった。

本大会は2021年の山下美夢有を手始めに、昨年の佐久間朱莉までツアー初優勝者が5年続けて誕生した。高橋が通算4勝目を挙げたことで逸話は途切れたものの、佐久間、その前年の竹田麗央は熊本で勝って年間女王に輝いた。「全然、分かっていなかったです。だとしたら、ここで勝てたのは良いことのはず…」。念願のシーズン複数回優勝を序盤戦で達成。視界は明るい。(熊本県菊陽町/桂川洋一)

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自ら「魔球」と呼ぶ突然のショットミスも、他の選手からすれば大したことがないような…
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