「とにかくこの舞台に立ちたい」と難病を告白 47歳の大山志保が涙のツアー復帰
「治療法を見つけて」47歳の大山志保が23年ぶりステップアップツアー参戦へ
◇国内女子◇QTファイナルステージ 最終日(29日)◇葛城GC宇刈コース(静岡)◇6454yd(パー72)
体調不良による長期離脱から本格的カムバックを目指す大山志保は、通算17オーバーでQTランク92位となった。
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初日から「79」、「75」、「78」と来季ツアー前半戦出場権獲得が絶望的な100位で迎えた最終日、強風のコースで前半インはボギーなしの2バーディ、後半は1バーディ、4ボギーで「73」。大山は「途中までよかったんですけど…」と言うが、収穫を手にした4日間でもあった。
22年5月「ブリヂストンレディス」以来、約2年半ぶりの72ホール競技の完走。また、厳しい順位の中でも「“私、こんなにアプローチうまかったっけ?”と思うほどリカバリーできた」と粘り強さを発揮できた。さらに「ティショットのインパクトで足が浮いちゃう」という新たな課題も見つかった。
原因がはっきりしない難病を患い、2022年6月「アース・モンダミンカップ」を最後に長期休養を余儀なくされて10月の「伊藤園レディス」で涙のツアー復帰を果たした。今季ツアー出場はその試合だけに終わったが、特別保障制度によって最終QTに出場。「まずはチャレンジできたことがよかったし、たくさん学べたけど今のままだと厳しい。それは出なかったらわからなかったので出てよかったと思う」と現状をポジティブに捉える。
来年5月に48歳となるシーズンも現役続行にこだわる。来季のツアー出場は当面、最大8度の主催者推薦出場が中心となるが「ステップ(下部ステップアップツアー)に出場するためにまずは治療法を見つけて体を治したい」。ツアー通算18勝の元賞金女王が、プロ3年目だった2002年10月「穴吹工務店レディス」以来、23年ぶりの出場になる下部ツアーからカムバックを目指す。(静岡県袋井市/松島流星)