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ネガティブ×ポジティブの“きょうだい初V” 新垣比菜が人生初のうれし泣き

◇国内女子◇ヨネックスレディス 最終日(2日)◇ヨネックスCC(新潟)◇6339yd(パー72)◇雨(観衆2309人)

2018年4月。ルーキーだった新垣比菜は「サイバーエージェントレディス」でツアー初優勝を挙げ、プロゴルファーのキャリアを華々しくスタートさせた。

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翌19年シーズン。前半戦はトップ10入りが続いたものの、後半戦からは予選落ちが続く時期が続いた。「試合で結果が出なかったから、沖縄に帰りたかった。でも、試合を休むことはできなかったので…。一生懸命頑張っているんですけど、うまくいかなかったことが辛かった」と当時を振り返る。

20-21年シーズンは44試合に出場したが、トップ10はわずか4回。メルセデスランキングも59位に沈み、シード落ちも経験した。

そんな苦しい時期を支えてくれたのは、キャディを務めた異父きょうだいの我如古夢蔵(がねこ・むさし)さんだった。沖縄で会社員として勤めていた兄にキャディをお願いしたのが3年前。ゴルフは素人だったが、バッグを担ぐたびに知識も喜びも増えていった。

34歳の兄に新垣も「私だけだと気持ちが落ち込みがちになっちゃうんですけど、ツアーを一緒に回ってくれて常に支えてくれる存在。兄がいつも一緒にいてくれるのはすごく大きいですね」。照れながらも感謝を口にする。

1打差の単独首位で迎えた最終日のスタート前。新垣は夢蔵さんから発破をかけられたという。「本人はネガティブ思考なんですけど、僕が超ポジティブなので、『2日目の“63”は偶然じゃないし、力を持ってないと出せない。最終日最終組だけど、初日や2日目と同じようにやろう』と言いました」と夢蔵さん。正反対の性格を持つきょうだいの相性はピッタリだった。

3打差をつけて入った最終18番(パー5)。新垣が1mのウイニングパットを沈めた後、夢蔵さんは記念のピンフラッグを手中に収めて号泣した。夢蔵さんは「本当に夢だった。コンビを組んだ当初は比菜が自分で考えて自分だけでプレーしていたこともあったけど、今年からいろんな話ができるようになった。少なからず自分も力になれたのかな」と喜び、「まだまだ僕も勉強して、次の勝利を挙げられるように頑張りたい」。さらなるサポートを誓った。

6年ぶりの2勝目。人生で初めてうれし涙を流した新垣も「年数が空いたので感覚は初優勝みたいな感じなんですけど、苦しかった時期もあっての優勝なので、さらにうれしい」と喜びをかみ締める。「また優勝できたら最高。とりあえず今年はQTを受けなくて良くなったので、何にも追い込まれずに気持ちいいゴルフをしていきたい」。長いトンネルを抜けた後の表情は、とても晴れやかだった。(新潟県長岡市/内山孝志朗)

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