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小林夢果「100点です!」 平均飛距離260yd超の20歳が自己ベスト「64」

◇国内女子◇アクサレディス in MIYAZAKI 初日(22日)◇UMKCC(宮崎)◇6545yd(パー72)

ジャンボ門下生の20歳、小林夢果が8アンダーのロケットスタートを切った。昨季はツアー出場4試合で規定ラウンド数不足ながら、ドライビングディスタンス1位・神谷そらの260.82ydを上回る266.0ydを計測。規格外のポテンシャルを発揮して1イーグル、7バーディ、1ボギーのツアー自己ベスト「64」をマークした。

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大きな見せ場は2つあった。前半18番(パー5)はドライバーショットで同組のルーキー上久保実咲、アマチュアの荒木優奈を20~30ydアウトドライブした。「17番がボギーだったんで、頑張って狙いました。イーグルは“取れたらいいな”ぐらいでしたけど」。239yd先のピンは左エッジから3yd。ショートサイドを果敢に攻めて左2mに2オンさせ、ツアー初イーグルを決めた。

最終9番は2段グリーンで、上がってすぐに切られたピンに対し、残り142ydを9番アイアンで手前2mにつけた。「段を越えたところに落とせば大丈夫と思って」。3パット続出のピン位置をハイボールで攻略、バーディで締めくくった。

昨年の最終QTランク8位で、プロ3年目にして初のツアー前半戦フル出場に挑む。過去ツアー出場12試合で予選通過は2回だけで、前週「Vポイント×ENEOS」の38位がベストフィニッシュ。自己ベストスコアは通算26ラウンドで3度の「70」だった。

飛躍の妨げとなってきたのは、頑固さかもしれない。持ち球のドローを、中学卒業後から師事する尾崎将司にフェードへの変更をずっと指示されてきたが従わず、約2年前にようやく取り組み始めた。今大会でキャディを務める父・章浩さんは「頑固ですね。フェードにしたのも難しいピン位置で(ショットを)止められないって自分で気づいてからでしょう」と笑う。それでも、今もドライバーだけは「(フェードは)飛距離が落ちる」とドローにこだわり続ける。

昨年11月の下部ステップアップツアー最終戦「京都レディースオープン」でプロ初優勝。師匠に報告すると、同週開催のレギュラーツアー「大王製紙エリエールレディス」と勘違いされ「なんだ、下部ツアーか」とガックリされた。

小林はビッグスコアの一日を「100点です」と笑顔で振り返った。今季開幕後、師匠から「何も言われていない」と寂しそうにこぼした後「あ、今、言ってらっしゃると思います。“おー、感じいいじゃないか”って。多分、多分ですけど」と慌てて付け足した。残り2日。最終日は悪天候予報で「やばいんじゃ…」と、短縮競技になる可能性も想定する。「明日、できれば4つ伸ばしたい。そうすれば“ワンチャン”あるんじゃないかな」。ツアー初優勝へ。未完の大器が最高のスタートを切った。(宮崎市/加藤裕一)

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