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倒れたキャディのためにも 山下美夢有「最終戦で一緒に勝ちたい」

◇国内女子メジャー◇JLPGAツアー選手権リコーカップ 最終日(26日)◇宮崎CC(宮崎県)◇6497yd(パー72)◇晴れ(観衆3837人)

後続に2打差をつけて最終日を首位でスタートした山下美夢有は3番、5番(パー3)でボギーを喫した。「ピン位置も難しいところに切ってあって。なかなか(ピンそばに)つかないから何とか耐えながら、パー5の9番でバーディを獲れたら」と耐えて戦略を立てていた。

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スコアを2つ落として、1組前の高橋彩華に並ばれた。「スコアボードがあるところはチェックしながら回っていた。先行した2つのボギーの分を『取り返したい』っていう気持ちが強くて。1つでもバーディを取れるように」と思い、クラブを振っていた。

8番(パー3)で潮目が変わった。4UTのショットは、ピン11mとチャンスにつかなかったが「すごく良いリズムでスイングすることができた」。好感触を得た後のロングパットを放り込み、初バーディを決めた。9番(パー5)も2mをしっかり決めて連続バーディ。首位タイでバックナインに入った。

ダブルボギー後に“復調”した前日同様、波に乗った。13番(パー5)でピン手前6mを沈め、16番は168ydを6Iでピン1mにつけた。2ボギー後の4バーディで「70」。終わってみたら後続に3打差がつけ、最後は笑顔でウィニングパットを沈めた。

今季は海外メジャーでの挫折、帰国後初戦の「CAT Ladies」は熱中症で棄権…。ショットも不調に陥り「色んなことがあった」一年をいい形で締めたい。そこに“相棒”への思いもあった。本格的にバッグを任せるようになって3年目の松村卓キャディのためにも「最終戦で一緒に勝ちたい」と思っていた。

「信頼しているし、一番担いでもらっているキャディさん。今年は脳梗塞で倒れられたりなんてことがあって、心配したんですけど、こうして一緒に優勝することができてすごくうれしいです」。もちろん、父勝臣さん、母有貴さんら家族も苦しい時期を支えてくれた。「いつも笑ってくれていて、変わらないでいてくれる。コーチでもある父も、オンとオフをしっかり切り替えてくれて、『やる時はやる』としてくれるのが、私が今年も上位で戦えたのかなと思います」と振り返った。

大会連覇と2年連続の年間女王。今季すべての試合を終えて“いま”思うのは、「ご飯が好きなので、おいしいものを食べたいな」。獲得賞金額は昨季に続き今年も2億円を超えた(2億1355万4215円)。「自分へのご褒美? 考えていないですね…」とあっけらかんと笑う。

「1試合、1試合で優勝を目指してやってきたけど、今年は接戦というか、海外でも成績を出して、技術もすごい申ジエさんといい緊張感のなか一緒に戦えたのが私にとっては一生記憶に残る試合になりました」。またとない経験を積めたことが、プロゴルファーにとってはなによりのご褒美だ。(宮崎市/石井操)

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