20歳の宮澤美咲が首位をキープして決勝ラウンドに折り返した

◇国内女子◇楽天スーパーレディース 2日目(28日)◇東急グランドオークGC（兵庫県）◇6636yd（パー72）◇晴れ（観衆1413人）

首位から出た宮澤美咲が5バーディ、1ボギーの「68」で回り、鈴木愛と並ぶ通算11アンダーの首位で決勝ラウンドに進んだ。2021年11月のプロテストに合格した20歳の新鋭。昨季の下部ステップアップツアーで賞金ランキング2位になってレギュラーツアーに“昇格”してきた若手のひとりだ。

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前半戦は5月の国内メジャー初戦「サロンパスカップ」を単独首位で飛び出して名前を広めた。2日目に「80」をたたく失速により28位で終えたが、3週前の「ミネベアミツミ レディス 北海道新聞カップ」では優勝争いを演じて5位フィニッシュ。故郷の北海道で初めてトップ10入りした活躍の反響は大きかったという。「少しずつツアーに慣れてきた」ことで成績の安定感も高まってきた。

試合をこなしていくうえで少しずつ「緊張は減った」そう

「（翌週の）オープンウィークはそのまま北海道にいて、プライベートでラウンドに行ったら『サインください』って」。大会でもティイングエリアに立てば、ギャラリーに後方からスイングをチェックされるようになり、周囲の環境が少しずつ変わりつつあることを実感している。

前週の「大東建託・いい部屋ネットレディス」では、初日を「69」で回りながらも2日目「75」で予選落ち。この日はその反省を込め、首位発進にも「安心できない」と気を引き締め直して臨んだことが奏功した。ショット、パットともに好調だった「初日のようにプレーできた」と、前半アウトで4つのバーディを奪って好スコアにつなげた。

「行きの車で、お母さんから『今日が初日だから』と言われたからか、いつもより落ち着いてプレーできたような気はする。自分でもちゃんと(落ち着くように)意識してできていたかなと思う」。首位の座を守り、初めてリーダーボードのトップで週末を迎える。

雷雲接近による中断を挟み、終盤は日没が迫る中でのプレーとなった

今週のコース近くには、昨年に宮澤がプロ初優勝を飾ったステップアップツアー「Skyレディース ABC杯」の会場のABCゴルフ倶楽部がある。「マップでゴルフ場を検索して位置を確認していたら、隣にABCがあるのに気付いて。びっくりしました。兵庫の試合は勝手に(相性が)いいと思い込んでいます」。1年前に勝利の女神がほほ笑んだ地で、ツアー初優勝を目指す。(兵庫県加東市／石井操)