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「100%に近いスイングができそう」渋野日向子のテンフィンガー5日目の通信簿

◇国内女子◇宮里藍 サントリーレディスオープンゴルフトーナメント 初日(8日)◇六甲国際GC(兵庫県)◇6513yd(パー72)曇り時々雨(観衆3031人)

渋野日向子は5バーディ、3ボギー「70」のスコアに、「ほっとした」と胸をなでおろした。クラブの握り方を変えて、まだ5日目。左右の指を絡めるインターロッキングから、野球のバットのように握るテンフィンガーグリップを試したのは自身初の取り組みで、教わっている青木翔コーチからも「大丈夫?」と心配された。

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左手の痛みを軽減するため、父に勧められたのがきっかけだった。「バレないようにやろうと思っていたけど」と、こっそりトライした新グリップは痛みを和らげるだけでなく、今季から取り組む新スイングにもうまくハマってくれそうだ。

「前よりも100%に近いスイングができそうな気はしています。いいボールが出たときにドローしている感じ。今まで、それが打てているのはあまりなかった」と打ちたいドローボールが打てる。試合で感覚をつかみ、「長い目で」とテンフィンガーグリップの継続も視野に入れている。

「グリップを変えたことで左ヒジを畳みやすくなったから、フェースを返す感覚が出てドローを打ちやすくなったんだと思います」と青木コーチは分析した。これまでコーチとして見てきた選手がテンフィンガーに変えた経験はなく、変えたグリップがスイングにどう影響するかを見ている状態。

それでも「打っている姿を見たら良いかなと思った。まさかあんなに打てると思わなかったし、プロとして生きていく上での知恵になる。変えてからの試合初日で、2アンダーは全然いい」と評価した。

左手のケガも徐々に回復し、練習で打つ球数も帰国前より格段に増えた。この日もラウンドを終えてドライビングレンジジに向かい、ボールの入ったカゴを何度も“おかわり”して1時間以上打ち込んだ。「練習できるって、すごい幸せ。練習していると少しだけ自信を持って打てる」と、雨に降られながら楽しそうにショット練習に打ち込んだ。(神戸市北区/谷口愛純)

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