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計54勝の“有力組”は逆転ならず 申ジエ「吉田さんがいいプレー」

◇国内女子メジャー◇ワールドレディスサロンパスカップ 最終日(7日)◇茨城GC西コース◇6780yd(パー72)◇雨(観衆2756人)

いずれも最終組の1組前から首位の吉田優利を4打差で追ったのは、申ジエ(韓国)、上田桃子小祝さくらの3人。国内ツアー計54勝(申29勝/上田17勝/小祝8勝)の実力者がそろい、逆転優勝への有力組とも目されたが、過酷なコースコンディションで粘り強く迫りながらも吉田に逃げ切りを許した。

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最後まで吉田にプレッシャーをかけ続けたのは、2018年大会の優勝者でもある申だった。後半14番までに1つ伸ばして2打差に詰め寄ると、吉田が同じ14番で3パットのボギーとして1打差に。吉田との差はコース内のリーダーボードで「いつも確認していた」と、常に逆転の機会をうかがいながらホールを進めた。

しかし、1打差のまま迎えた最終18番で痛恨のミスが重なる。1打目を左サイドのバンカーに入れると、ユーティリティを手にした2打目は手前のアゴに当たり大きくショート。「ピンまで200yd以上あったので近いところまで持っていきたかった」と攻めた結果がボギーにつながり、最終的に吉田に3打届かない通算4オーバーの2位に終わった。

最終日「72」のプレーについては「風の読みも難しく、自分との戦いのほうが多かった日。きょうのプレーには満足しています」と笑顔で振り返った申。「トップになった吉田さんが4日間いいプレーをした」と潔く勝者をたたえた。

上田と小祝はともに「74」に終わり、通算6オーバーの3位でメジャー初タイトルに届かなかった。

上田は前半3番(パー5)で5mを沈めてバーディを先行させたが、いずれも3m前後のパーパットを外した6番(パー3)、7番の連続ボギーで失速。首位と3打差で迎えた14番でボギーをたたくと、15番(パー3)では約6mのバーディパットが惜しくも外れてグリーンにヒザをついた。

「風雨がすごくてタフな一日。セッティングもすごく難しくて、自分のメンタルをコントロールすることも難しい4日間でしたけど、悔しさ満点で終わった感じです」。節目のプロ400試合目に花を添えることはできず、歓喜の瞬間は再びお預けとなった。

一方の小祝は、5番(パー5)までにチップインを含む3バーディ。前半で吉田に2打差まで詰め寄ったが、「途中から結構もったいない感じで崩してしまい、ちょっと悔しい感じのラウンドになってしまった」と以降はスコアを落とす展開に。7番、8番(パー3)の連続ボギーは、いずれもグリーンサイドのバンカーに打ち込んだもの。15番(パー3)では1打目がグリーンに届かず池へと転がり落ち、終盤のダブルボギーで逆転の可能性はついえた。

それでも、1カ月前の「ヤマハレディースオープン葛城」から5試合で3度の予選落ちを喫していたこともあり、タフなコンディションの中で優勝争いに加われたことは大きな収穫。「先週まで結構ダメなところがあったけど、そこからちょっとずつ進歩して、いい感覚を取り戻せた感じはあった。しっかりと忘れずに来週また調整して頑張りたい」。メジャーでの敗戦を自信に変えて、気持ちを新たに次戦へと向かう。(茨城県つくばみらい市/塚田達也)

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