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初V決まるパットも「緊張しなかった」 尾関彩美悠は後半で“強さ”を発揮

◇国内女子◇住友生命Vitalityレディス 東海クラシック 最終日(18日)◇新南愛知CC美浜コース(愛知)◇6502yd(パー72)

単独首位で出たルーキーの尾関彩美悠が5バーディ、3ボギー「70」で回り、吉田優利との競り合いを制し、プロ17試合目でツアー初優勝を飾った。

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自身2度目の最終日最終組は、ツアー2勝の吉田、メルセデスランキング1位の山下美夢有とのペアリング。「優勝を何回も経験してる方々なので勉強しようと思って。2人がどういう攻め方しているかとかをギャラリー目線で見ている時もありました」と初々しく振り返った。

スタートの1番を無難にパーで発進すると、2番の5mのバーディパットの直前で、台風の影響による大雨が降り出した。2時間5分の中断中には、雨宿りをしていた木の下でパッティングのストロークをしきりに確認するなど、冷静さを保ち続けた。

再開後の6番(パー3/189yd)でティショットを左のラフに外すと、下りのアプローチで4mオーバーし、返しのパットを入れられずにボギー。このホールでバーディを奪った吉田に逆転を許したが、9番で7mのバーディパットを沈めて「36」で折り返した。

後半は10、11番で連続ボギーをたたいたが、「吹っ切って、残りのホールは自分のできる限りのプレーをしようと思って頑張った」と、ここから“強さ”を見せた。ともにパー5となる12番と、477ydと短い15番で確実にスコアを伸ばすと、16番(パー3/183yd)では7mのパットを沈めてバーディを奪取。一時は3打差まで離された吉田に追いついた。

通算12アンダーで並んで迎えた最終18番。左ラフから放った118ydの2打目は、ピン横1.5mに着弾。グリーンを囲んでいた大勢のギャラリーからの歓声に笑顔で応えた。先に吉田がバーディパットを外し、入れれば優勝が決まるパットの場面でも「緊張はしなかった」と、強心臓を見せてのバーディ締め。「優勝できて本当にうれしい。全力で頑張って優勝できたらいいな、と最後まで諦めずに回っていた。最後まで楽しめたのが一番良かった」とプロ初Vに満面の笑みが弾けた。

前週の川崎春花に続いて、2人の10代が2週連続優勝を果たしたのは史上初。「この3日間を戦い抜いたことが自分の自信になった。来週からも切り替えてしっかり頑張りたい。将来は、小さい頃から言っていた年間女王になりたい」と早くも次の戦いを見据える。

名前の「彩美悠(あみゆ)」には、父・美成(よしなり)さんの「あざやかに、美しく、悠々と」生きてほしいという願いが込められている。渋野日向子と同じ岡山県作陽高出身、2003年生まれの19歳。女子ツアーにまた一人、ニューヒロインが誕生した。(愛知県美浜町/内山孝志朗)

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