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11年ぶりVはお預け 32歳・金田久美子「まだまだ戦いたい」

◇国内女子◇アース・モンダミンカップ 最終日(26日)◇カメリアヒルズCC(千葉)◇6639yd(パー72)

久々に味わう緊張感には、初めて知る感情も混じっていた。「最後まで割と楽しくできた。もちろん悔しいけれど楽しかった。初めてそう思いました。私、結構楽しめるタイプじゃないんです」。2位から出た金田久美子は「77」と崩れて通算イーブンパー。11年ぶりの優勝をかけたチャレンジを7位で終えた。

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最終日最終組での鍔(つば)迫り合いは前半激しかった。2日前からの強風はやまないまま、少ないチャンスをものにしようと必死。ボギーを先行させた直後の4番(パー3)、カラーからパターでねじ込みバウンスバックすると、金田はノースリーブの右腕を上下させた。

首位に並んでサンデーバックナインに入り、12番で大トラブルに見舞われた。1Wショットを大きく曲げ、左に隣接する11番のフェアウェイバンカーへ。同ホールを使って4オンさせるのが精一杯だったが、15m以上あったパットを沈めて会心のボギー。望みをつなぎ、久々に会場を訪れた父・弘吉さんの声援にも応えた。

「まだ行けると(12番で)思ったんですけど…行けなかった」と、その先を悔やむ。「ドライバーショットが曲がりまくった。最後まで何ともならなかった。結構どうしようもないゴルフ」。フェアウェイキープは日を追うごとに成功ホールが減り、勝負の最終日は5ホールだけ。「もう少し飛距離も、しっかりした身体も欲しい。4日間戦えるように。体力不足もある。トレーニングも練習もしないといけない」と32歳は息を吐き出した。

シード落ちを経てタイトル争いを再び演じたからこそ、得られた手応えもある。「昔は優勝スコアを見て、到底無理だと思っていたけれど、(今は自分も)『できたじゃん』と思える」と振り返った。QTランキング87位で迎えた今季、暫定リランキングを16位まで浮上させ、中盤戦の出場権確保にも大きく前進。「まだまだ戦いたい気持ちがある」。心の奥底で響く声がはっきり聞こえた。(千葉県袖ケ浦市/桂川洋一)

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