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金田久美子が11年ぶりVへ「試合に出られること、当たり前じゃない」

◇国内女子◇アース・モンダミンカップ 3日目(25日)◇カメリアヒルズCC(千葉)◇6639yd(パー72)

32歳になった金田久美子が11年ぶりのタイトル奪取のチャンスを呼び込んだ。9位から4バーディ、1ボギーの「69」。首位と2打差の通算5アンダーの2位に浮上し、2011年「フジサンケイクラシック」以来となるツアー2勝目に前進した。

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前日に続いて強風が吹き荒れる中、アンダーパーを記録したのはわずか10人。金田はそのうちのひとりであり、黄アルム(韓国)と並んでこの日のベストスコアをマークしたひとりになった。前半2番、3番とウェッジで立て続けに2mのチャンスを作って2バーディ。後半12番ではグリーン手前からチップインさせて4つ目を決めた。終盤15番(パー3)の3パットボギーがありながら「60台で回れたので大満足」。自然と笑みがこぼれた。

2017年末にシードを失い、昨年は腰に激痛が走りトップフォームからは程遠いコンディションになった。「“根っこから”痛い」患部と付き合い、このオフに意識改革。飛距離向上を目指すトレーニングから、故障を和らげ、少なくする体づくりを目指してメニューを変えた。

半年が経過し「ゴルフのスイングにはそこまで影響しない」というほどにまで復調。さらに本格的な故障中に苦肉の策で繰り返していたハーフスイングが、今ではすっかり板についた。「今年はフルスイングできるけれど、ハーフスイングで打つと意外と良い。ケガの功名…?」と笑う。

変化を加えたのは心身だけではない。今大会の開幕前日、ロフト54度のウェッジを52度に入れ替えた。苦手にしていた90yd前後の距離を克服するため。「小さい頃から初めて(ロフトの違うクラブに替えた)。替えるのが苦手だったけれど、勇気を持って替えました。年を取って気持ちが前向きに変化してきたのかなと思う」。前半8番(パー5)、残り90ydをピンそば2mに絡めた第3打には一打以上の手ごたえがあった。

「3年前まではいつも全試合出られていたけれど、2回連続でQTも失敗して、スポンサーの方、お世話になっている方に推薦(出場の機会)をもらうようになった。試合に出られることが当たり前じゃない。いろんなことを2、3年考えさせられています」

最終日最終組でプレーするのは2014年「NEC軽井沢72ゴルフ」以来8年ぶりとなる。「あ、ほんとだ。そこまで見ていなかったです」とリーダーボードに目をやって言った。「あしたも風が吹くと思う。無理に狙わず、耐えていきたい」。すっかりベテランの域に達したプロとしての戦い方を披露する。(千葉県袖ケ浦市/桂川洋一)

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