50位から3位にジャンプアップ！

◇国内女子◇ヤマハレディースオープン葛城 2日目（1日）◇葛城ゴルフ倶楽部 山名コース（静岡県）◇6590Y（パー72）

「緊張したー！」と、人生2回目のプロトーナメントは手の震えが止まらない。コースレコードタイの「64」をマークした上田澪空（うえた・みく／東京・共立女子第二高）の起爆剤になったのは、米国で頑張る同学年の存在だ。

＜＜　下に続く　＞＞

「私より小さいのに飛距離も出て、うまい。さすがだなあ」と頭に浮かぶのは「オーガスタナショナル女子アマチュア」に参戦中の手塚彩馨（てづか・あやか／長野・佐久長聖高）。身長は上田より小柄な149cmだが、世界アマチュアゴルフランクでは常に自分より上に立っている。この春から高校2年、学校は別々だが、昨年は一緒に出場した「アジアパシフィック女子アマチュア選手権」で1週間ルームメートとして過ごしていた。

本当は一緒に渡米したかったが、世界アマチュアゴルフランクが出場圏内に届かなかった。代わりに、本大会に推薦枠で出場が決定。昨年の「日本女子オープン」以来、2度目のプロトーナメント出場チャンスが巡ってきた。お互いに応援メッセージをやり取りしていたが、それも手塚が飛行機に乗るまで。「向こうも集中したいだろうから」と、出発する相方には心の中でもう一度エールを送っておいた。

手塚の32位発進を確認したが、自分は「73」で50位スタート。まずは目標の予選通過を果たせないと合わせる顔がない。気を取り直して迎えた2日目も「はっきり言って、覚えてない」ほど緊張したが、1イーグル7バーディ、1ボギーの「64」でフィニッシュ。大会コース記録をたたき出し、首位と1打差3位に浮上した。

今年から、手塚とともにナショナルチームのメンバー入り。今後は並んで国際試合に臨む機会も増えてくる。「私も頑張らないと。オーガスタ、私も気持ちは今、オーガスタ！」。その言葉は、きっとあしたも震える背中を支えてくれる。（静岡県袋井市／谷口愛純）