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「どうやってスイングしたら」緊張の復帰戦 渋野日向子は成長実感

◇国内女子◇GMOインターネット・レディース サマンサタバサグローバルカップ 初日(16日)◇イーグルポイントGC (茨城県)◇6657yd(パー72)

濃密な3カ月間の海外遠征、帰国後の自主隔離による2週間のブランクは、渋野日向子を少しナーバスにさせた。3月末以来の日本ツアーはスタートティで「どうやってスイングしたらいいかわからないくらい緊張した」。1番、1Wショットは右からフェアウェイの端に出てきて、「あやしい当たり」のアイアンショットもなんとかグリーンに残りパーオン成功。記録的には危なげない2パットパーで思わず胸をなでおろした。

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3バーディ、2ボギー「71」の“復帰ラウンド”には、手応えと心残りが入り混じった。2番で右から5mのフックラインを読み切り、カップに勢いよく流し込んでバーディを先行。5番(パー3)ではUTでティショットを打つと、チャンスメークを確信したかのように放物線からいったん目を切りピンそば1.5mにピタリ。左ラフからの2打目を4mにつけた6番までに2連続バーディを奪った。

自分への期待以上の好発進も予感させた中盤に勢いは失速した。8番(パー5)、フェアウェイバンカーから5UTでの第2打を目の前のあごにぶつけ、3打目でグリーン手前の花道に運ぶのがやっとで4オン2パットのボギー。その後はチャンスを生かしきれない展開が続いたが、3パットボギーの最終18番までパーを並べたことには意味もあるという。

「ミスショットの幅をどこまで許すかを決めてスタンスを取っている。だいたいのボールを自分が許せる範囲に置けた」。常にリスクと隣り合わせの米ツアーのセッティングでの経験を重ね、マネジメントへの意識がいっそう高まった。安全なエリアを都度確認し、ターゲットを選択。「ひとりで考え込んでやるよりは、試合中に溜まるものを言葉に発すると気持ちも楽になる。切り替えも早くなると感じた」とストロークごとにキャディに意図を伝えることで精神面もコントロールしている。

初日から1日の上限2000人のギャラリーの多くを引き連れた。「久しぶりにたくさんのお客さんの前でやったので楽しかった。(コロナ禍で)大きい声が出せず、(声援は)控えめでもうれしかった。これこそゴルフだなって」。一方では18番終了直後のスコア提出前に、サインをねだる傍若無人な来場者の姿もあった。

渋野にとって少しばかり順応に時間がかかりそうなのが、高温多湿から来る、うだるような暑さ。「4月にタイとシンガポールを経験したからマシかなと思っていたけれど…。“ベトベト”した感じは何年たっても慣れないなって」。乾いた風を浴びてプレーした海の向こうが恋しくもある。

トップとは8打差の1アンダー46位でのスタートは、“試運転”への満足感も含みつつ、「伸ばしきれなかったのは悔しい」のも本音。「あしたのピンポジションによってはもう少し短いバーディパットを打てたら。メリハリがきょう以上にできるように」。許容範囲が狭くなるたびに、成績への熱量も高まっていく。(茨城県阿見町/桂川洋一)

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2021年 GMOインターネット・レディース サマンサタバサグローバルカップ



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