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石川茉友夏、双子姉の協力得て最終プロテストへ「合格しないと何も始まらない」

新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期された日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の2020年度プロテストは、5月28日に2次予選の全日程を終え、6月22日から最終プロテストが始まる。未曽有の事態の中、今回も多くの選手が合格率「3.3%」ともされる狭き門に挑戦してきたが、彼女たちは何を思い、クラブを握ってきたのか? その素顔に迫る。

■2019年度テストは姉も受験…現在は料理の専門学校生

20歳の石川茉友夏(まゆか)は、茨城会場(ザ・ロイヤルGC)での2次予選を24位タイで通過した。通算8オーバー。カットラインを2打上回っていたが、本人は最終ランド後に不通過を覚悟していた。「3日目を終えて9位でしたが、最後のラウンドは強い風への対応ができず、前半に40。これで焦りが出てパットも入らなくなりました。結局、78で上がると、周りに自分より悪い合計スコアの人がいなくて」

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不安でホールアウト後も、クラブハウスに残って成績を確認。通過に安堵して、すぐに双子の姉、涼夏(すずか)さんに連絡したという。「私のゴルフのことも一番理解してくれていて、すごく大事な存在なので」

10歳でゴルフを始めたきっかけも「姉が先にやっていて、うらやましくなった」からだった。以降はともに歩み、前回の2019年度プロテストは涼夏さんも受験。しかし、今は違う道を歩んでいる。「お姉ちゃんは、新しい目標を見つけて、今年から料理の専門学校に通っています。でも、今でも一緒にラウンドをしますし、スイングを見てくれています。今回も練習場での動画を送ると、『リズムが速くなっている』などと的確に伝えてくれました」

双子ゆえに、あらゆることを比較されてきたが、本人いわく「お姉ちゃんに唯一、勝てたのがゴルフだった」。前回のテストでも、自身だけが最終に進出。4打差で不合格だったが、当時と今では思いが全く違うという。「正直、前回は高校を出てすぐに受けたテストで、『よくここまでやれたな』と思いました。でも、今回は約2年かけて成長した自分がいますし、頼りにする姉の協力もあるので、『かみ合えば、合格できる』という思いでいます」

言葉通り、前回のテスト後から下半身を存分に使うスイングに改造し、飛距離を約15yd伸ばした。現在はアプローチ、パットを強化中。特にパットに関しては、基礎から見直しているという。「微妙な距離でも『入る気しかしない』と思って打ってきましたが、手打ちで感覚に頼ってきたので、入らなくなるとずっと入らない。これでは大事な時に決められなくなるので、腹筋に力を入れ、腕とパターを一体化させて、まっすぐ正確にストロークをする練習に取り組んでいます。アライメントスティックも使っています。やっぱり、最後はパットで合否が決まると思うので」

■合格して写真をインスタに載せたい!「ゴルフで超有名に」

石川は昨年10月、「DSPE」(ツアープロを目指す女子ゴルファーを支援する団体)に加入。同じ目標を持つ仲間たちと知り合ったことも、自身のプラスにもなっている。「2次予選では初日に識西諭里さん、最終日に鈴木絢賀さんと同じ組になって安心しましたし、月例競技会に近い感覚でプレーできました。最終でもDSPEの方々とお会いできると思うと楽しみです」

33人のメンバーで最終に残ったのは8人。石川は、その厳しい現実を感じつつ、合格が容易ではないことも分かっている。だが、「合格しないと何も始まらない」と言い、「早く受かって、自分の名前を指さした写真をインスタに載せたいです。私の最終目標は、『ゴルフで超有名になる』ですから」

インスタのフォロワーはDSPE加入前の約800から約3800に増えた。とはいえ、まだ「有名」ではない存在。晴れて合格してツアープロになれば、フォロワーは確実に増えることだろう。そして、大好きな姉とは実現したいこともある。「試合でキャディをしてもらいたいです。今のツアーでも姉妹で選手とキャディというのがありますし、お姉ちゃんがそばにいたら、こんなに心強いことはありませんから」

最終の会場は静ヒルズCC(茨城県)。それを現実にするべく、石川は姉とも練習ラウンドを重ねるつもりだ。

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