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遅咲き「黄金世代」関野愛美 狙うは22歳でプロテスト一発合格

新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期された日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の2020年度プロテストは、4月2日で1次予選の全日程を終えた。そして、5月に2次が行われ、6月に最終を控える。未曽有の事態の中、今回も多くの選手が合格率「3.3%」ともされる狭き門に挑戦している。彼女たちは何を思い、クラブを握ってきたのか? その素顔に迫る。

■1次予選で人生初の誤球…「頭が真っ白になりました」

関野愛美(せきの・あみ)は、明大を卒業直後に1次予選に出場した。群馬会場(富岡C)で通算9オーバーの27位タイ。プロテスト初挑戦で無難に最初の関門を通過した形だが、第1日の途中で「頭が真っ白になった」と振り返る。

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「人生初の誤球をしました。後半のスタートホールで、同伴競技者の暫定球を打ってしまって…。使用球のメーカーも違うのに、今でも信じられません。緊張はしていなかったつもりが、試合とは違う独特の雰囲気で自分を見失っていたのかもしれません」

そのホールは誤球の2罰打を加えて、ダブルボギー。次のホールでバーディを奪うも、再びダブルボギーをたたくなどし、第1日は「78」で60位タイだった。「正直、もっと下の順位だと思っていました。それをプラスにとらえたのが良かったのか、第2日は『71』で回って巻き返せました」

1998年生まれの22歳。だが、同年代のツアーを席けんする「黄金世代」とは違う道を歩んできた。10歳でゴルフを始めるも、中学時代は陸上部で短距離に取り組んでいた。「ゴルフは週イチで習う程度で試合にも出ていませんでした。それなのに、『高校では埼玉栄でゴルフをするんだ』と決めていました。自宅が近かったこともあるんですが」

思い通り、三塚優子渡邉彩香辻梨恵らを輩出した強豪ゴルフ部に入ったが、団体戦のメンバーには入れないまま3年間を過ごした。「たまに70台が出る感じで、実力不足は明らかでした。当時はプロになるなんて考えられませんでした」

■埼玉栄高では補欠も明大で創部初の団体日本一に貢献

それでも、明大に入学後は能力が開花。1年時に出場した「信夫杯争奪日本大学ゴルフ対抗戦」で最優秀選手になり、2年時に「日刊アマ全日本女子」で優勝。3年時には「全日本大学対抗戦」で、主力として明大女子ゴルフ部初の優勝に貢献した。「主将になった4年時はコロナで全ての試合が中止になりましたが、とても濃い大学生活でした。男子部員と練習した時には、ロングアイアンでロブショットをしたり、遊びも入れた練習法で引き出しが増えた気がします。プロになることは2年時から意識して、両親も『頑張れ』と応援してくれています」

今年に入ってアマ資格を放棄し、2月から「DSPE」(ツアープロを目指す女子ゴルファーを支援する団体)の月例競技会に参加。同じ志を持つ選手たちから刺激を受けているという。「レベルが高いですし、活動地域、世代の違う選手もいて、勉強になります。同い年の新(真菜弥)さんとは同じ組になって、たくさん話ができました」

近づいてきた2次は、茨城会場(5月18日~/ザ・ロイヤルGC)での受験を決めており、現在は千葉県内のコースで最終調整に入っている。「次はいかにいつも通りのプレーができるかが鍵になってくると思います。最終の会場(静ヒルズCC)はキャディのアルバイトをした経験もあるので、特徴を把握しています。何とかそこに行きたいです」

目指すは一発合格。遅咲きの黄金世代、関野は「目標は渋野日向子さんです。高校時代、1度だけ試合で同組になった原英莉花さんとも早く同じ場に立ちたいです」と、先を行く同世代の背中を見つめている。その思いをかなえるべく、まずは2次で力を出し切る決意だ。

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